2024-25 SOMPO WEリーグ 第5節 - 日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs マイナビ仙台レディース
監督コメント
松田 岳夫 監督
本日の試合の総括をお願いします。
攻守においてゴール前の意識、まず守備のところではやはりここ数試合、失点を受けている。そういう意味では必ずゼロに抑えようと。そのためには高い位置からボールを奪い、自分たちの持ち味であるハードワーク、そこをしっかりと出していく。攻撃においてもまずシュートで終わること、それから最後までそのゴールへの道を作り、ゴールへの目指し方を工夫すること。それだけではなく強さを発揮すること。そういうものがしっかりとゲームの中に出たと思っています。
ゲームの進め方等々、もちろん課題もありますし、守備攻撃と細かなところでは、やはりもっともっと質を上げていかなければいけないのですが、ただ勝利への執念、ゴールへの執念、その意識が非常に高かった。そういうゲームだったと思います。そういう意味では一つターニングポイントになるゲームだと思いますし、まだまだリーグ戦、カップ戦は続きますけれども、次に向けて良い状態でゲームを終えることができたと思っています。
「意識が高い」と言われていましたが、それは前線や交代選手に若い選手が多かったことも影響していますか。
チーム作りの段階で個性を生かしたいというのは常にありました。チームのやり方にはめるというよりは、個人のプレーを集めて戦術的に成り立たせる。基礎になる部分というのはチームとして持っていますけれども、それ以外、それ以上のことは選手たちが個性を出すというところで今日のゲームは特に発揮できたのかなと。特に若い選手は遠慮しがちですけれども、普段のトレーニングの中でも積極性というのは出てきていますし、そういう意味ではすごく伸び伸びというか、自分の思っていることをまず表現する。そういうところができたのかなと思っています。
選手からは「勝利のために」というところと、「自分の良いところを出そう」という積極性を感じました。ポジション争いがプラスに作用していたのかなと思ったのですが、心がけているところがあれば教えてください。
今日のゲームでもベンチ入り含めて17名で1人足りない。それぐらいケガ人が多い、それからU-17の選手が世界大会に行っているというところでは、少ない人数の中でも、それでもやはり競争は必要だなというふうに思っています。
連戦があった中で、選手の疲労度を考えてとか、選手は思いがちですけれども、そこは一つのミス、一つの良いプレーが次に繋がるという意味で、選手たちに意識はしてもらっています。今日のゲームもそういう意味では準備期間は短かったですが、良いパフォーマンスができる11名をスタートに出しています。悔しい思いや、あるいはいろいろな感情を持ちながらプレーしていくことが、彼女らの成長に繋がっていくと思うので、そういうことは促しています。
山本柚月 選手が今日はサイドで少し深めの位置からのスタートということで、プレーの幅とか、いろんな選択が広がったなと感じたのですが、いかがでしょうか。
元々ハードワークができる選手なので、プレーエリアが広くなるというのは彼女にとってプラスだと思います。攻撃的な選手が相手のゴール前で力を発揮するのはもちろんですけれども、やはり守備のところで自分の後ろへのパワーを持ちながら貢献する。それが山本に限らず、うちの選手は全員意識していること。フィジカル的にも能力の高い選手なので、そういう意味では一番アップダウンするポジションで彼女の良さというのは生きてきたのかなと思っています。
中盤の木下桃香 選手と岩﨑心南 選手が後半になると縦関係でプレーするようになりましたけど、そこは何か意図がありましたか。
相手の空いているスペースというか、前半途中から相手も5バック気味になり、中盤にスペースが空いた。どうしても前節のゲームでボランチが2人とも落ちてしまうことが非常に多くて、それはミーティングの中で、あるいは本人たちの意識で改善してもらったのですが、今日実際に相手のボランチの前というか、シャドーの脇をうまく出入りしながら活用できたなというのは感じています。それは意図的に彼女たちにも話をして活用してもらいましたけれども、自分たちでもそういうところを見つけながら、相手の逆を取るというプレーも自然とできるようになってきた。これも成長だなと思っています。
芝生が非常に深かったと思いますが、その影響はどうですか。
私もこういう芝でやったのは初めての経験で、実際にボールがどう動くのか、すごく心配はしていましたけれども若干のその重さは感じながらも、水を撒いたおかげで、それほど大きな影響はなかったかなと思っています。ただ、キックをするときに芝生が足にまとわりつくことはありますし、今日はなかったですけれども、こういうグラウンドの中でケガというのがやはり一番怖い。そういう意味では両チームともケガがなくて良かったなと感じています。
選手コメント
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MF 10木下 桃香
今日の試合を振り返ってください。
早い時間帯にゴールを奪えて、そのあとすぐ追加点を奪えたというところで、楽なゲーム展開になったかなという試合でした。
得点シーンも、いくつも良い形で崩していましたが、準備したものもうまく出せましたか。
チームとしてというより、個人個人のところで相手を剥がすとか、裏を取る動きをする、出し手がそれに合わせるというところで優位に立てかなという印象です。
後半、相手が前に出てきたときもカウンターの戻りが速かったですね。
最近、勝てている試合でも失点は多かったので、今日は絶対クリーンシートでいこうというのは(野田)になとも、ディフェンスの選手とも話していたので、それはチーム全員が意識できていたと思います。
FW 19山本 柚月
1点目を振り返ってください。
相手が4バックで途中から形を変えてきたりしていました。 サイドハーフが自分のところについてこれないときに(スペースが)空いてきたりしてましたし、あと確実にゴールに迫れる場面もあったので、もっと精度を高めていきたいです。
直線的な仕掛けだけではなくて、今シーズンは駆け引きの部分で上達しているような感じがします。
スピードだったりパワーの部分も高めてきましたが、そういった駆け引きだったり、相手の逆を突くというところを持っていたいというか、メニーナからずっとやっているところなので、そこが出てきたというのは、自分の中でも余裕を持ってできるところにつながっていると思います。
体力面ではどうですか。
ウイングバックは、攻撃のところでは逆サイドのクロスに入っていかなければいけないし、守備ところではラインに入ることもあるので、運動量が求められますが、そこは仕事なので弱音を吐いてられない。そこができたら相手にとって嫌な存在にもなるので、そこはポジティブにというか、自分が走ればチャンスになるし、走らなければピンチになるので、そこはしっかりと仕事をしてプライドを持ってやっていきたいです。
FW 11土方 麻椰
試合を振り返ってどうでしたか。
自分が早い時間帯で先制点を決めることができて、良い流れを持ってくることができたというのは良かったところで、自分自身ではもっと点を取れた場面もあったし、守備のところとかでもう少し貢献できた部分もあったので、そこは次に向けてもっとハードワークできるように改善していきたいと思います。
得点シーンを振り返ってください。
相手選手が足を滑らせて、これで中に入ってすぐ打てるという感じでした。そこは練習通りだったし、今季初ゴールなのでホッとしています。
以前よりも周りを見てプレーされている印象があります。
やっぱり(藤野)あおばさんが抜けたところもありますし、自分がボールにたくさん関わって、その自分が点を取る。フィニッシャーにならなくても、得点に関わるというプレーを心がけてるので、一番は点を取るのが良いですけど、そこは自信持ってやれているのかなというのはあります。
優勝して強いベレーザを奪還するために、チームとしての積み上げを感じるところはありますか。
試合を積み重ねていくうちに、周りとのコンビネーションだったり、守備の原則だったり。自分が守備だったらスイッチを入れたり、攻撃だったら起点になったりというプレーをするのが一番ですけど、そうやって自信持ってきているのは周りとコミュニケーションを取れてるからだと思っています。もっと試合を積み重ねていって、ベレーザらしいサッカーを見せれるように自分の課題と向き合いながら、チームとしても成長したいなと思っています。