INAC神戸レオネッサvs日テレ・ベレーザ

INAC神戸レオネッサvs日テレ・ベレーザ


リーグ戦無敗の日テレペレーザと勝ち点差6を追う2位のINAC神戸レオネッサの首位攻防戦。
日テレはリーグ4年間無敗と相性の良いINACから勝ち星を得てリーグ戦折り返し地点を無敗で通過したいところ、ホームの2位INACはここで負けると勝ち点差が9に広がり、優勝が遠のいてしまうので、優勝を目指す為には負けられない戦いだ。また、新旧日本代表選手を多く有している両チームの戦いは選手同士の戦いも注目。

INACはスターティングメンバーから、仕掛けてくる。髙瀬愛実選手を右SBに変更して、守屋都弥選手をCBにコンバート。日テレは今シーズン左SBで出場する機会が多い中里優選手をボランチに起用した。
試合開始直後は日テレがペースをつかむ
日テレはボランチに位置している中里優選手が攻守で効いており、自由に顔をだし、隅田凜選手、阪口夢穂選手とともに右サイドを主体に攻め立てる。
左サイドでは長谷川唯選手が溜めを作り、外に開いた土光真代選手や、前線の籾木結花選手、逆サイドの清水梨紗選手へのサイドチェンジなど、多彩な攻撃を見せる。
INACは攻められている左サイドから攻撃の起点を作る。
鮫島彩選手や福田ゆい選手が奪ったボールをなんとかして中島依美選手へ繋げ、中島選手から逆サイドや縦へ展開してチャンスを作る。
日テレは右SBの清水梨紗が積極的に攻め上がり、INACは空いている左サイドへカウンターを仕掛けるが、岩清水梓選手が危険ゾーンに入る前に早めに潰し、INACにチャンスを作らせない。
前半は日テレがボールを持つ時間が長かったが、両チームとも攻守の切り替えが早く、ゴールになりそうなチャンスが何度もあり見ごたえのある前半だった。

後半、INACは攻守の切り替えが早く間延びしやすくなっていた中盤を埋めるように、チェ イェスル選手のポジションをDFラインの少し前に置き、日テレの阪口選手や長谷川選手へのボールのプレスを厳しく掛ける。INACはセカンドボールを拾いショートカウンターを仕掛けるが、岩選手がINACの攻撃を止める。
後半21分、INACは杉田妃和選手が相手DFの裏を付くパスをだし、飛び出した京川舞選手が日テレのGK山下杏也加選手からファウルをもらいPKを得る。自ら得たPKを京川選手が冷静にシュート。先制点を得る。
失点後、日テレはスーパーサブ植木理子選手をFWとして投入。
後半25分、長谷川選手からの縦パスで抜け出した植木選手に高瀬選手が思わずファウル。日テレは左サイドの絶好の位置でFKを得る。隅田選手の右足がニアサイドの村松智子選手に合い、ドンピシャのヘディングシュートを打つが、GK武仲麗依選手が超反応でセーブ。こぼれた球を日テレは狙うが、INACの守屋選手がクリアして、ピンチを脱出。
日テレは交代出場の植木選手にボールを集めて、得意のドリブルでチャンスを作ろうとするが、この試合サイドバックとして起用された高瀬選手が1VS1の強さを見せ、植木選手の突破を何度も跳ね返す。
INACはチェ選手が不可解な退場を受けるが、試合終了まで守りきり、日テレに今シーズン初の黒星をつける。

チームレビュー
INAC神戸レオネッサ
攻撃の起点となる選手が多い日テレ攻撃陣を、攻撃の起点の選手よりも得点力のあるFWを止めるという采配で見事勝利をもぎ取った。ポジションをコンバートした2選手がマークした相手に抜かれる事無く、監督の期待に答えた。また、ボランチを展開力のある杉田選手、中島選手ではなく、混戦の中でも球持ちが良い福田選手を起用した采配も上手くハマっていた。

日テレ・ベレーザ
ペナルティーエリア付近まではパスを繋ぎ相手を崩し、ペナルティーエリア内には個人が突破して侵入する日テレの攻撃が見事に止められていた。
FWの田中美南選手は守屋選手にマークされており、この試合は持ち味を出しきれなかった。INACがペレーザー対策をしたのに対して、ペレーザはいつものサッカーをして後手にまわってしまた。
個を止められた時にどのような形でフィニッシュに持っていくかがリーグ後半戦の課題か。また、後半試合終了間際の交代はどういう意図だったのか。

選手レビュー
INAC神戸レオネッサ

DF2守屋都弥選手
CBになっても、持ち味をいかした積極的な守備をしており、日テレの日本代表2TOPの田中選手、籾木選手相手にも1vs1で強さを見せた。INACのCBに足りなかったボールを持った相手選手への積極的なプレスができていた。
また、相手の攻撃の終着点に必ず存在しており、ボールのクリアー、シュートブロック等で相手の攻撃を終わらせていた。相手の攻撃の流れを読むのが巧い選手。
自陣ゴール前でドリブルをして危ういシーンもあったが、CBがドリブルでボールを運ぶのは攻撃組み立て時にとても有効なので、今後もミスを恐れずにどんどんチャレンジしてほしい。

DF11髙瀬愛実選手
今シーズンで一番良い動きであった。
フィジカルの強さと絶対に抜かれないという気迫を感じるプレイで日テレの攻撃陣を止めていた。
攻撃参加時も普段よりもサイドに張り出して、思い切ってプレイできているように見えた。
まだ、サイドの動きができていない場面もあるが、三宅史織選手と杉田選手のフォローで攻撃の組み立てで止まることもなかった。

DF3鮫島彩選手
日テレの隅田凜選手、清水梨紗選手相手に1vs1の強さを見せる。
ボールを奪ってからも、福田選手や中島選手の動きをよく見ており、ショートカウンターの起点となっていた。

MF20福田ゆい選手
日テレの日本代表の中盤相手に物怖じせず、どうどうとしたプレイで中盤を潰していた。
以前の試合よりも積極的に攻撃参加していた。初ゴールを決めるともう一皮むけそう。

・日テレ・ペレーザ
DF22岩清水梓選手
INACの攻撃の芽を素早く摘む。
また、スライディングの伸びが大きく、INACのシュートを何本も足に当てていた。
常に高いパフォーマンスを見せるプレイヤーだが、この試合はいつもより更に高いパフォーマンスだった。
まだまだ底知れない。

MF7中里優選手
今シーズンはサイドバックでのプレイ時間が多く、あまり高いパフォーマンスを見せていなかったが、
この試合では得意のボランチのポジションだったので、攻守に活躍する中里選手を久しぶりに見れた。

MF14長谷川唯選手
ボールを持つ時間も多く、効果的なパスを供給していたが、チャンスを作るまでには至らなかった。
前線が抑えられている時に、チームの攻撃の方向性を変えられる選手になることを期待している。

このエントリーをはてなブックマークに追加