12日、レッズレディースの新監督就任記者会見がレッズランドで行われ、山道守彦強化本部長と吉田靖新監督が出席した。始めに山道強化本部長から、現在の苦しい状況を打破するためには、経験ある監督に来ていただくことが重要だと考えたという説明がなされ、続いて吉田新監督が抱負を述べた。吉田新監督は、「チームが厳しい状況ですが、100パーセントの力で、全力で頑張ります」と決意を語った。【会見詳細】山道強化本部長「今シーズンの浦和レッズレディースは、選手が若返り、新しい監督を迎えるということで、新しいスタートを切りました。その中で前監督が退任されて、神戸監督代行にお願いする苦しい状況に置かれました。同時に成績の方も下位にいて苦しい状況が続いています。私は悪い状況を打破するためには、経験と実績のある一流の監督に来ていただくことが、チームを立て直すためには重要なことであると考えています。それらの条件を満たすことは難しい中で、吉田靖さんとはサッカーピープルとして連絡を取り合う仲ですけれども、一度打診させていただいて、最終的には快く引き受けていただいたという形で今日の日を迎えることとなりました」吉田靖監督「吉田靖です。この度レッズからレッズレディースの監督をやっていただけないかというオファーをいただきました。私としては、本当にやりがいのある仕事ですし、快く引き受けさせていただきました。今チームが厳しい状況であることは承知していますが、みんなで力を合わせていいチームにしていきたいと思います。100パーセントの力で全力で頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします。」【質疑応答】（現在の苦しい状況を打破するために何から手掛けるか？）吉田「苦しい状況のときに一番大切なことは、チームが一丸となって戦うことだと考えています。チームが勝つために心を1つにして、関わっているすべての人が1つになってやるのが一番重要です。そのようにして1試合1試合を戦っていきたいと思っています」（途中就任だが、今季の目標は？）吉田「まずは残留させることが一番大切です。残り試合がそれほど多くない中で厳しい位置にいるのは承知しています。最低でも今の8位は必ずキープする。プラス、1つでも順位を上げていきたいと考えています。もちろん、順位だけではなく次につながるように選手個々が少しでもうまくなる、強くなるように指導していきたいと思っています」（なでしこリーグの印象は？）吉田「今の女子サッカーはなでしこが世界チャンピオンになって、どんどん発展してきています。その1つの大きな要因は、リーグ戦で選手たちが力をつけてきたことだと思います。ですから、なでしこリーグが強くなっていくことが、日本の女子サッカーを強くするために一番必要なことだと思っています。世界チャンピオンになれば後は落ちるしかないわけです。それをキープするためには、このなでしこリーグの中で選手が力をつけていくこと。少しでもその役に立てればと思っています」（吉田監督の魅力は？）山道「サッカープレーヤーとしても尊敬できる方でした。指導者としてもレッズのコーチなどを歴任して実績があるのはご承知の通りです。そして、何よりも人間性です」（久々にレッズに戻ってきた今の気持ちは？）吉田「僕自身はレッズに育てていただいたと思っていますので、故郷に戻ってきたような気持ちです。レッズを2000年に離れてかなり時間は経つのですが、常にレッズを気にかけていました。そういう意味では愛情もあります。また戻らせてもらって非常に感謝しています。今の仕事を頑張って、地域に愛されるチームになるようにしていきたいと思います」（レッズレディースに対しての現時点での印象は？）吉田「就任が決まり、10試合ぐらいは映像で見ました。非常にポテンシャルがあると思います。ただ、去年ベテランの選手が抜けて、チームにリーダーシップを取れる選手がいなくなったのは（現状の）大きな要因ではないかと思います。ただ、若い選手は経験を積めば必ず伸びていくものです。今、厳しい状況を経験していれば必ず強くなって成長して、その中でリーダーシップを取れる選手が出てくるのではないかと思っています」（8位という現状で攻撃的なチームを作るのか、あるいは守備を重視するのか？）吉田「残留を考えれば、負けないサッカーをやるのが大切です。そういう形で次の試合を迎えようかと思っていたのですが、昨日の練習を見たところでは非常にポテンシャルもありますし、より積極的なサッカーを選手たちも志向しているのかなという雰囲気もありました。実際のところ、まだ決めていません。あと2日間しかありませんが、トレーニングの中で選手たちのパフォーマンスを見て、最終的にはゲームの直前に色々なことを勝つために考えていかないといけないなと思っています」（サポーターへのメッセージを）吉田「男子もそうですが、女子にも非常に熱いサポーターがいらっしゃって、本当にチームを愛してくれている方がたくさんいると思います。そういう方たちに、会場に来た方たちに喜んでいただけるような試合を是非したいと思います。そのためには勝つことが重要だと思っています。そういう中で、いいサッカーをして本当に喜んで帰っていただいて、また引き続きチームを愛していただくという、そのようなサッカーをしていきたいです」【浦和レッズオフィシャルメディア(URD:OM)】