2020プレナスなでしこリーグ1部-第13節-VS-ジェフユナイ
2020プレナスなでしこリーグ1部第13節vsジェフユナイテッド市原・千葉レディース試合後コメント
【森栄次監督】
「ゲームの入り方は、好調なジェフ(ユナイテッド市原・千葉レディース)さんでしたので、しっかりディフェンスを固めてくるというのは意識していました。それをどうぶち破るか、というところをテーマにしながら、少し仕掛けたり、ワンツーで入ったり、そういうことを意識してゲームにいれました。
前半を2-0というスコアで折り返してくれたので、気持ち的にも少し楽になりましたが、とにかく3点目を入れにいこうということを指示しました。後半に得点が入って、結果3-0で勝つことができました。失点ゼロという数字は、本当に良かったと思っています」
[質疑応答]
(今日は完勝だと思うが、あえてここはもう少しできたと思う点があれば教えていただきたい)
「欲を言えば、ハーフタイムに選手に言ったのは、もう少し緩急をうまく使って、ためるところはしっかりボールをためながら、あまり急ぎ過ぎてしまうと体力的にも厳しくなるので、2-0で勝っているシーンなので、少し相手を見ながらできればいいかなというところもあります。あとはボールの失い方が、もう少ししっかりとセーフティーにできればと思います。
しかし、みんな一生懸命走ってくれたし、戦ってくれたので、そこは欲としてハーフタイムに間を作ろうということは少し言いました。
(猶本光選手がこれまで前半だけで交代する中で、森監督は、猶本選手は少しチームのやり方にうまくフィットしていないので、とおっしゃっていたが、ここ2試合フル出場の中、うまく融和していっている証拠なのかなと思うが?)
「今、トップ下というポジションに置いて、相手の隙間隙間でボールを受けるようになってきて、少しボールを持ったり、正直に言うと、少しディフェンスのところはまだ今ひとつというところもありますが、彼女の場合は、前を向いたときに、パンチ力があるので、それを期待してトップ下に置いています。周りとのボール配りとか細かいボールタッチとか、その辺りのタッチが周りと合ってきているというところはすごく感じています。
あとはセットプレーでCKだったり、そういうところのいいキックを持っています。中で待っている選手とうまく合っているシーンもたくさんありました。セットプレーは大事なので、猶本はいいボールを持っていますので、それを期待して最近はフル出場しています」
(どこのチームが相手でもこういうことをベースにやろうということと、相手がこうだから今日はこうしましょうという両面が試合にはあると思うが、今日のゲームの中で、選手たちが試合をやりながらうまく見つけているような感じがあったが、その辺りの相手を見ながらできるようになっている成長についてどうか?)
「その辺りの成長はすごく感じています。まずは怖がらないというところが非常にいいと思っています。相手のプレッシャーのスピードによってこっちがパスをしていると、相手の形にはまってしまうので、それは少しいなしたり、運んだりというところがすごくできていると思います。
今日の相手は、おそらく3-4-3のシステムで来ているので、空く場所を指定したので、その辺りにスペースができるので、そこから侵入していく、そこからゲームを作っていこうよ、ということは言いました。猶本がわりと空きやすいポジションになるので、そこは猶本を見ながらゲームを運ぼうよ、ということはミーティングで言いました」
(この試合は、特別なゲームではなく標準的な試合だったと思うが、そういうゲームの質が上がってきて、今この順位にいる感じがあるが?)
「そこまで考える余裕は僕の中ではないです。本当に一戦一戦戦っていっているという、正直あまり周りを見ていないというか、順位もあまり見ていません。そのうち当然ですが、見れてくるし、どこかでヤマだろうなっていうところくらいしか見ていません。逆にそういう雰囲気に自分の中ではしています。ゲームの流れというか、そういう雰囲気があるのであれば、そうなのかもしれません。少しその辺りは相手に合わせたりとか、合わせるばかりではなくて、3-0というスコアになっているので、そこは選手が非常にがんばっていると思います」
(昨年は、菅澤優衣香選手と最終ラインのトライアングルを中心にというお話があったが、今年は2列目の顔ぶれが多彩で、それぞれの役割が生きているように感じるが、2列目のバランスはどのように見ているか?)
「非常にいいと思っています。特に柴田(華絵)だったり、栗島(朱里)だったりというところは、柴田の運動量は半端なく評価しているというか、グラウンドに11人ではなく12人いるんじゃないかというくらい彼女の運動量は非常に評価しています。栗島も潰しというか、読みというか、その辺りのところ、あとは、後ろにわざと出させたりとかのタイミングの取り方は後ろと合っていると思います。後ろがある程度この辺りに出てくると限定されるというか、分かりやすいディフェンスを彼女たちがしてくれているので、非常に後ろも、この辺りに来る、とわかるとインターセプトができたりとかするので、連係というか、そういうところは出ていると思います」
(苦しい試合でも勝てる自信が安定感や一人ひとりのアクションに表れているのかなと思うが、昨シーズンは、後半戦追われる中でのプレッシャーがあったと思うが、今シーズンは自信の部分で、森監督が働き掛けをしているのかなと思うが?)
「いや、特別そういう話はしていません。逆にそういうことを意識すると昨年と同じかなとなってしまいます。みんなは裏ではしているかもしれませんが、私は意図的にはそういう話はしていません。次のゲームがんばろう、次のゲームがんばろうということしか言っていません。本当に次のゲームをがんばるしかないです」
(安定感がある試合ができて積み上げて勝っている感じがするが、その中で、複数のポジションをできる選手が何人もいることが安定感につながっていると感じるが?)
「もちろんおっしゃった通りで、いつも言っていることは、ポジションだけではなくて、常に二つのことができないと、その一瞬一瞬の判断もそうですが、同時に二つのことができるようになった方がいいと常に言っています。ボールを見ながらスペース見たりとか、一つのことではなくて、常に二つのことを意識させたさせた方がいいと思います。ポジションも同じです。少しこういうところをやらせてみたら面白いかなということを、わざとやらせて、そこのポジションの苦労というか、そういうことを知ってくれた方がいろいろといいかなと思っています。そういうことで言うと、みんなでいろいろなポジション、前をやったり後ろをやったりというところはやらせます」
【長船加奈】
「前半は良い形で2点取ることができて、ボールも自分たちで良い形でつなげられていました。後半の最後の方は相手に押し込まれる時間帯が長かったのですが、失点ゼロで抑え切れたことはポジティブに捉えていますし、次につながるゲームになりました」
[質疑応答]
(相手が3-4-3で前線3枚がワントップツーシャドーのようになったりワイドに開いたりしていたが、ボールをポゼッションしている際のリスクマネージメントについてどう考えて守っていたのか?)
「前線の大滝(麻未)選手や成宮(唯)選手にボールを集めてくることは分かっていたので、そこを離さないように、いつもどおりに後ろが1枚余るのではなくて、『後ろが3枚を絶対に離さないように』という形で監督からは指示がありました。間に落ちていった選手にも付いていけるようにと考えてプレーしていました」
(守備の際のボランチとの距離感も良かったと思うが?)
「相手が嫌がって落ちていく形が多かったので、ボランチの選手に声を掛けながら、落ちていったらボランチの選手に取ってもらって、ということは声を掛けてできたと思います」
(崩されたシーンはそんなになかったと思うが、シュートを打たせない守備ができていたのではないか?)
「裏をやられても結果的に中を固めて、ということはうまくできていたと思います」
(今シーズンは日テレ・東京ヴェルディベレーザとINAC神戸レオネッサとの上位争いも今のところは全勝していて、次の日テレ戦で勝利して優勝までいきたいという気持ちがあると思うが、日テレ戦に向けて一番大事だと思うことはどんなことか?)
「守備から入ることかなと思っています。守備でうまく自分たちのいい感覚でボールを取れたらいい攻撃につながると思いますので、いい守備を心掛けることが大事だと思います」
(昨年までは相性もあったと思うが、今年はどのチームに対してもしっかり戦える自信はあるか?)
「今年は上位のチームにも勝てていますし、自信もどんどん付いてきているなということは試合を重ねるごとに自分たちも感じています。相手どうこうという感じではなくて、自分たちでどう戦っていくかということが意識しているところです」
(昨年のシーズン終盤の方は追われるプレッシャーもあったと思うが、今年はそういうことを感じずにマイペースでやれているのか?)
「あまり順位とか関係なく、一試合一試合、目の前の試合に向かっていけているかなということはチーム全体としてできていると感じます」
(監督の話では「相手のシステムがこうだからこういうところが空いてくるということを整理して試合に臨んだ」ということがあり、後ろからボールをつなぐときに最初は空いているのが見えていても出せない場面もあったと思うが、時間の経過とともに出せるようになっていたと思う。ピッチ内で整理されていくことはどう感じながらプレーしていたのか?)
「相手が前に速くプレッシャーを掛けてきたので、始めの方は安全に相手の裏を狙いながら大きい展開でやっていこうという話をしていました。その中で相手のディフェンスが下がったところで、相手が前3枚だったので、その1つ後ろ、ボランチの両脇が空くという話をしていました。そこにうまく水谷(有希)選手や(塩越)柚歩が落ちてきてくれて、ボールを受けることができていましたので、そのスペースはうまく使えていたと思います」
(「後ろで余らない」という話をしていたが、森栄次監督になってからの2年間はそういう守り方をしていると思う。センターバックとしては怖さと充実感の両面があると思うが、そういう守り方についてどう感じているか?)
「リスク管理としてはなかなか怖い面は多いですが、その中ですごくチャレンジもできていますし、(池田)咲紀子の後ろのカバーも効いているので、声を掛け合いながらチャレンジ&カバーはうまくできていると思います」
(自分の力が試される場面も多いと思うが?)
「FWが強いチーム相手には怖さはありますが、そこは本当にみんなでカバーしてくれるという気持ちがあるので、昨年に比べたら前に行きやすい部分はあります」
(次節は宿敵の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦だが、現在は勝ち点9差をつけている。昨年とは精神的にもチームの状況は違うと思うが、意気込みはどうか?)
「最近、ベレーザが負けているといっても個人の力はすごくありますし、油断しないことが大事かなと思っています。前期でもいい形で前の選手を潰せていたところはあったので、それを続けながら1対1で負けない守備を心掛けたいなと思います」
【栗島朱里】
「3点取れて、失点したくなかったので無失点で勝てたのが良かったと思っています」
[質疑応答]
(浦和レッズレディースがボールをポゼッションすると、相手のワイドが下がって5バック気味になっていたと思うが、崩すイメージはどのように持っていたのか?)
「試合が始まる前から相手は5バックでくることを予想していたので、後ろに5人下がったときにどう崩すかというのを練習していました。ああなったときにやはり個の力は大事ですし、個で最終ラインを突破できたらと思って入りました。セットプレーも大事だなと思っていたので、そこで点を取れたのが良かったです」
(相手の守備も結構ボールサイドに来ていて、空いているスペースもあったと思うが、そこの意識は?)
「5バックが後ろで下がるので、その前のサイドのスペースをうまく突いていこうというのはみんなで意識していました」
(相手の攻撃の芽を摘むという部分でも非常にいい働きをしていたと思うが、そこの意識はどうだったか?)
「セカンドボールを先に自分たちが取れれば試合運びが楽になるのかなと思って、そこは意識しました」
(本当に安定した戦い方ができていると思うが、その要因はどこにあると感じているか?)
「本当にみんなが目の前の試合を勝とうと思って試合に入っているので、おのずと目の前の敵にも負けたくないという気持ちも持って試合をしていますし、球際の部分で負けなかったりというのが結果に響いているかなと思います」
(気が早いかもしれないが、優勝が見えてきていると思うが?)
「あまりそれを意識しないようにしているというか、本当に目の前の試合に勝つことだけだと思います」
(ジェフユナイテッド市原・千葉レディースがこういうシステムだからという話もあったと思うが、相手がどこであっても自分たちはこういう部分を基本としてやりますという部分もあると思う。そこの安定感が今シーズンは際立っていると感じるが、昨年からの積み上げという点ではどうか?)
「もちろん相手によって弱点や強みが違うと思うので、そこをうまく自分たちが突いていければというのもありますが、そもそも自分たちのサッカーをやることで相手も嫌だと思いますし、そこをブレないようにしています」
(自分たちがやりたいことがあって、相手もやりたいことがあってという中で、どっちに転ぶかみたいなところを処理するのがボランチだと思うが、そういうところではどういうことを大事にしながらプレーしているのか?)
「今日は特にやりやすかったです。中盤の距離感が良いとこっちにテンポを持ってこられると思います」
(前節でセレッソ大阪堺レディースに引き分けて、今日勝つかどうかは大きいと思っていたが、こういうタイミングでしっかり勝てるようになったという部分でのチームの成長はどう感じているか?)
「前節ももちろん勝ちたかったのですが、負けなかったことを良い方に捉えて、勝ち点3を毎試合取りに行っています。点を取れて失点が少ないのが大きいなと思っているのですが、一試合一試合をやっていたらこうなっています」
(戦術的な面に加えて、苦しい試合でも勝てるという自信が、受け身にならないアクションの部分に一人ひとりが出ているように感じる。昨シーズンの後半戦は追われる立場になった中でプレッシャーがあったと思うが、今年はそういう心の持ち方の部分で選手間で話していることはあるか?)
「もちろん全員が優勝したいので、そこを目指してやっています。先を見据え過ぎたら足元をすくわれるじゃないですが、本当に目の前の試合に勝てなければ絶対に優勝は見えてこないので、『優勝』という言葉はたまには出てきますが、それよりは『今日の試合まずは勝とうね』とみんなで言っています」
【森栄次監督】
「ゲームの入り方は、好調なジェフ(ユナイテッド市原・千葉レディース)さんでしたので、しっかりディフェンスを固めてくるというのは意識していました。それをどうぶち破るか、というところをテーマにしながら、少し仕掛けたり、ワンツーで入ったり、そういうことを意識してゲームにいれました。
前半を2-0というスコアで折り返してくれたので、気持ち的にも少し楽になりましたが、とにかく3点目を入れにいこうということを指示しました。後半に得点が入って、結果3-0で勝つことができました。失点ゼロという数字は、本当に良かったと思っています」
[質疑応答]
(今日は完勝だと思うが、あえてここはもう少しできたと思う点があれば教えていただきたい)
「欲を言えば、ハーフタイムに選手に言ったのは、もう少し緩急をうまく使って、ためるところはしっかりボールをためながら、あまり急ぎ過ぎてしまうと体力的にも厳しくなるので、2-0で勝っているシーンなので、少し相手を見ながらできればいいかなというところもあります。あとはボールの失い方が、もう少ししっかりとセーフティーにできればと思います。
しかし、みんな一生懸命走ってくれたし、戦ってくれたので、そこは欲としてハーフタイムに間を作ろうということは少し言いました。
(猶本光選手がこれまで前半だけで交代する中で、森監督は、猶本選手は少しチームのやり方にうまくフィットしていないので、とおっしゃっていたが、ここ2試合フル出場の中、うまく融和していっている証拠なのかなと思うが?)
「今、トップ下というポジションに置いて、相手の隙間隙間でボールを受けるようになってきて、少しボールを持ったり、正直に言うと、少しディフェンスのところはまだ今ひとつというところもありますが、彼女の場合は、前を向いたときに、パンチ力があるので、それを期待してトップ下に置いています。周りとのボール配りとか細かいボールタッチとか、その辺りのタッチが周りと合ってきているというところはすごく感じています。
あとはセットプレーでCKだったり、そういうところのいいキックを持っています。中で待っている選手とうまく合っているシーンもたくさんありました。セットプレーは大事なので、猶本はいいボールを持っていますので、それを期待して最近はフル出場しています」
(どこのチームが相手でもこういうことをベースにやろうということと、相手がこうだから今日はこうしましょうという両面が試合にはあると思うが、今日のゲームの中で、選手たちが試合をやりながらうまく見つけているような感じがあったが、その辺りの相手を見ながらできるようになっている成長についてどうか?)
「その辺りの成長はすごく感じています。まずは怖がらないというところが非常にいいと思っています。相手のプレッシャーのスピードによってこっちがパスをしていると、相手の形にはまってしまうので、それは少しいなしたり、運んだりというところがすごくできていると思います。
今日の相手は、おそらく3-4-3のシステムで来ているので、空く場所を指定したので、その辺りにスペースができるので、そこから侵入していく、そこからゲームを作っていこうよ、ということは言いました。猶本がわりと空きやすいポジションになるので、そこは猶本を見ながらゲームを運ぼうよ、ということはミーティングで言いました」
(この試合は、特別なゲームではなく標準的な試合だったと思うが、そういうゲームの質が上がってきて、今この順位にいる感じがあるが?)
「そこまで考える余裕は僕の中ではないです。本当に一戦一戦戦っていっているという、正直あまり周りを見ていないというか、順位もあまり見ていません。そのうち当然ですが、見れてくるし、どこかでヤマだろうなっていうところくらいしか見ていません。逆にそういう雰囲気に自分の中ではしています。ゲームの流れというか、そういう雰囲気があるのであれば、そうなのかもしれません。少しその辺りは相手に合わせたりとか、合わせるばかりではなくて、3-0というスコアになっているので、そこは選手が非常にがんばっていると思います」
(昨年は、菅澤優衣香選手と最終ラインのトライアングルを中心にというお話があったが、今年は2列目の顔ぶれが多彩で、それぞれの役割が生きているように感じるが、2列目のバランスはどのように見ているか?)
「非常にいいと思っています。特に柴田(華絵)だったり、栗島(朱里)だったりというところは、柴田の運動量は半端なく評価しているというか、グラウンドに11人ではなく12人いるんじゃないかというくらい彼女の運動量は非常に評価しています。栗島も潰しというか、読みというか、その辺りのところ、あとは、後ろにわざと出させたりとかのタイミングの取り方は後ろと合っていると思います。後ろがある程度この辺りに出てくると限定されるというか、分かりやすいディフェンスを彼女たちがしてくれているので、非常に後ろも、この辺りに来る、とわかるとインターセプトができたりとかするので、連係というか、そういうところは出ていると思います」
(苦しい試合でも勝てる自信が安定感や一人ひとりのアクションに表れているのかなと思うが、昨シーズンは、後半戦追われる中でのプレッシャーがあったと思うが、今シーズンは自信の部分で、森監督が働き掛けをしているのかなと思うが?)
「いや、特別そういう話はしていません。逆にそういうことを意識すると昨年と同じかなとなってしまいます。みんなは裏ではしているかもしれませんが、私は意図的にはそういう話はしていません。次のゲームがんばろう、次のゲームがんばろうということしか言っていません。本当に次のゲームをがんばるしかないです」
(安定感がある試合ができて積み上げて勝っている感じがするが、その中で、複数のポジションをできる選手が何人もいることが安定感につながっていると感じるが?)
「もちろんおっしゃった通りで、いつも言っていることは、ポジションだけではなくて、常に二つのことができないと、その一瞬一瞬の判断もそうですが、同時に二つのことができるようになった方がいいと常に言っています。ボールを見ながらスペース見たりとか、一つのことではなくて、常に二つのことを意識させたさせた方がいいと思います。ポジションも同じです。少しこういうところをやらせてみたら面白いかなということを、わざとやらせて、そこのポジションの苦労というか、そういうことを知ってくれた方がいろいろといいかなと思っています。そういうことで言うと、みんなでいろいろなポジション、前をやったり後ろをやったりというところはやらせます」
【長船加奈】
「前半は良い形で2点取ることができて、ボールも自分たちで良い形でつなげられていました。後半の最後の方は相手に押し込まれる時間帯が長かったのですが、失点ゼロで抑え切れたことはポジティブに捉えていますし、次につながるゲームになりました」
[質疑応答]
(相手が3-4-3で前線3枚がワントップツーシャドーのようになったりワイドに開いたりしていたが、ボールをポゼッションしている際のリスクマネージメントについてどう考えて守っていたのか?)
「前線の大滝(麻未)選手や成宮(唯)選手にボールを集めてくることは分かっていたので、そこを離さないように、いつもどおりに後ろが1枚余るのではなくて、『後ろが3枚を絶対に離さないように』という形で監督からは指示がありました。間に落ちていった選手にも付いていけるようにと考えてプレーしていました」
(守備の際のボランチとの距離感も良かったと思うが?)
「相手が嫌がって落ちていく形が多かったので、ボランチの選手に声を掛けながら、落ちていったらボランチの選手に取ってもらって、ということは声を掛けてできたと思います」
(崩されたシーンはそんなになかったと思うが、シュートを打たせない守備ができていたのではないか?)
「裏をやられても結果的に中を固めて、ということはうまくできていたと思います」
(今シーズンは日テレ・東京ヴェルディベレーザとINAC神戸レオネッサとの上位争いも今のところは全勝していて、次の日テレ戦で勝利して優勝までいきたいという気持ちがあると思うが、日テレ戦に向けて一番大事だと思うことはどんなことか?)
「守備から入ることかなと思っています。守備でうまく自分たちのいい感覚でボールを取れたらいい攻撃につながると思いますので、いい守備を心掛けることが大事だと思います」
(昨年までは相性もあったと思うが、今年はどのチームに対してもしっかり戦える自信はあるか?)
「今年は上位のチームにも勝てていますし、自信もどんどん付いてきているなということは試合を重ねるごとに自分たちも感じています。相手どうこうという感じではなくて、自分たちでどう戦っていくかということが意識しているところです」
(昨年のシーズン終盤の方は追われるプレッシャーもあったと思うが、今年はそういうことを感じずにマイペースでやれているのか?)
「あまり順位とか関係なく、一試合一試合、目の前の試合に向かっていけているかなということはチーム全体としてできていると感じます」
(監督の話では「相手のシステムがこうだからこういうところが空いてくるということを整理して試合に臨んだ」ということがあり、後ろからボールをつなぐときに最初は空いているのが見えていても出せない場面もあったと思うが、時間の経過とともに出せるようになっていたと思う。ピッチ内で整理されていくことはどう感じながらプレーしていたのか?)
「相手が前に速くプレッシャーを掛けてきたので、始めの方は安全に相手の裏を狙いながら大きい展開でやっていこうという話をしていました。その中で相手のディフェンスが下がったところで、相手が前3枚だったので、その1つ後ろ、ボランチの両脇が空くという話をしていました。そこにうまく水谷(有希)選手や(塩越)柚歩が落ちてきてくれて、ボールを受けることができていましたので、そのスペースはうまく使えていたと思います」
(「後ろで余らない」という話をしていたが、森栄次監督になってからの2年間はそういう守り方をしていると思う。センターバックとしては怖さと充実感の両面があると思うが、そういう守り方についてどう感じているか?)
「リスク管理としてはなかなか怖い面は多いですが、その中ですごくチャレンジもできていますし、(池田)咲紀子の後ろのカバーも効いているので、声を掛け合いながらチャレンジ&カバーはうまくできていると思います」
(自分の力が試される場面も多いと思うが?)
「FWが強いチーム相手には怖さはありますが、そこは本当にみんなでカバーしてくれるという気持ちがあるので、昨年に比べたら前に行きやすい部分はあります」
(次節は宿敵の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦だが、現在は勝ち点9差をつけている。昨年とは精神的にもチームの状況は違うと思うが、意気込みはどうか?)
「最近、ベレーザが負けているといっても個人の力はすごくありますし、油断しないことが大事かなと思っています。前期でもいい形で前の選手を潰せていたところはあったので、それを続けながら1対1で負けない守備を心掛けたいなと思います」
【栗島朱里】
「3点取れて、失点したくなかったので無失点で勝てたのが良かったと思っています」
[質疑応答]
(浦和レッズレディースがボールをポゼッションすると、相手のワイドが下がって5バック気味になっていたと思うが、崩すイメージはどのように持っていたのか?)
「試合が始まる前から相手は5バックでくることを予想していたので、後ろに5人下がったときにどう崩すかというのを練習していました。ああなったときにやはり個の力は大事ですし、個で最終ラインを突破できたらと思って入りました。セットプレーも大事だなと思っていたので、そこで点を取れたのが良かったです」
(相手の守備も結構ボールサイドに来ていて、空いているスペースもあったと思うが、そこの意識は?)
「5バックが後ろで下がるので、その前のサイドのスペースをうまく突いていこうというのはみんなで意識していました」
(相手の攻撃の芽を摘むという部分でも非常にいい働きをしていたと思うが、そこの意識はどうだったか?)
「セカンドボールを先に自分たちが取れれば試合運びが楽になるのかなと思って、そこは意識しました」
(本当に安定した戦い方ができていると思うが、その要因はどこにあると感じているか?)
「本当にみんなが目の前の試合を勝とうと思って試合に入っているので、おのずと目の前の敵にも負けたくないという気持ちも持って試合をしていますし、球際の部分で負けなかったりというのが結果に響いているかなと思います」
(気が早いかもしれないが、優勝が見えてきていると思うが?)
「あまりそれを意識しないようにしているというか、本当に目の前の試合に勝つことだけだと思います」
(ジェフユナイテッド市原・千葉レディースがこういうシステムだからという話もあったと思うが、相手がどこであっても自分たちはこういう部分を基本としてやりますという部分もあると思う。そこの安定感が今シーズンは際立っていると感じるが、昨年からの積み上げという点ではどうか?)
「もちろん相手によって弱点や強みが違うと思うので、そこをうまく自分たちが突いていければというのもありますが、そもそも自分たちのサッカーをやることで相手も嫌だと思いますし、そこをブレないようにしています」
(自分たちがやりたいことがあって、相手もやりたいことがあってという中で、どっちに転ぶかみたいなところを処理するのがボランチだと思うが、そういうところではどういうことを大事にしながらプレーしているのか?)
「今日は特にやりやすかったです。中盤の距離感が良いとこっちにテンポを持ってこられると思います」
(前節でセレッソ大阪堺レディースに引き分けて、今日勝つかどうかは大きいと思っていたが、こういうタイミングでしっかり勝てるようになったという部分でのチームの成長はどう感じているか?)
「前節ももちろん勝ちたかったのですが、負けなかったことを良い方に捉えて、勝ち点3を毎試合取りに行っています。点を取れて失点が少ないのが大きいなと思っているのですが、一試合一試合をやっていたらこうなっています」
(戦術的な面に加えて、苦しい試合でも勝てるという自信が、受け身にならないアクションの部分に一人ひとりが出ているように感じる。昨シーズンの後半戦は追われる立場になった中でプレッシャーがあったと思うが、今年はそういう心の持ち方の部分で選手間で話していることはあるか?)
「もちろん全員が優勝したいので、そこを目指してやっています。先を見据え過ぎたら足元をすくわれるじゃないですが、本当に目の前の試合に勝てなければ絶対に優勝は見えてこないので、『優勝』という言葉はたまには出てきますが、それよりは『今日の試合まずは勝とうね』とみんなで言っています」