2020プレナスなでしこリーグ1部-第18節-VS-ノジマステラ

2020プレナスなでしこリーグ1部第18節vsノジマステラ神奈川相模原セレモニー・試合後監督・選手コメント

セレモニー時
【森栄次監督】

「今日もみなさま足を運んでいただきまして本当にありがとうございます。我々は少し苦しいコロナ禍の中で厳しいスタートを切りましたが、選手は一生懸命ハードワークしてくれて、とてもうれしいシーズンでした。そして浦和駒場で、みなさまの前で優勝報告ができた喜びも私は一生忘れることはないでしょう。本当にうれしいです。

すいません、昨日、練習したのですが、なかなかかうまくいかずに緊張してしまってうまく言えていませんが、みなさまのおかげで優勝できました。ありがとうございます。皇后杯があるので、これもがんばってタイトルを獲りにいきます。よろしくお願いします」

【安藤梢】

「こんにちは。今日もたくさんの応援ありがとうございました。今シーズンは新型コロナウイルスもあっていつもとは違って難しい状況だったと思いますが、これだけのたくさんの応援を受けてプレーできて本当に幸せでした。日本一のファン・サポーターと一緒に優勝できて本当にうれしいです。来年はWEリーグが始まりますが、これからも優勝し続けられるチームになれるように、みなさんと一緒に強いチームを作っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」

【南萌華】

(今シーズンはリーグ優勝という素晴らしい結果で終えることができたが、今の思いは?)
「今シーズンは苦しいシーズンでしたが、本当にたくさんの方のサポートのおかげでみんなで優勝をつかむことができたと思っています。何よりこの素晴らしいチームメイトたちと優勝できたことが本当にうれしいです」

(皇后杯に向けての意気込みとファン・サポーターへ向けて一言)
「森(栄次)監督からも『試合に勝つことはどのチームでもできるが、勝ち続けることは難しい』と言われています。皇后杯、しっかりとこのチームで勝ち続けて最後は頂点を取れるように、またレベルアップした姿をみなさんにもお見せできるように、チーム一丸となってがんばりますので、一緒に戦ってください。これからも応援よろしくお願いします」

長船加奈

(リーグ優勝してから一週間経ったが、今の気持ちは?)
「まだ優勝の余韻が抜けないくらいうれしい瞬間だったので、本当にこれまでのサッカー人生の努力が報われたなと思って本当にうれしいです」

(森栄次監督就任2年目で選手のみんなが「サッカーが楽しい」と言って取り組んでいたが、どんなチームか?)
「本当に真面目に練習に向き合って、みんな本当にサッカーが好きという気持ちがプレーに出ていると思います。その気持ちをプレーに出させてくれた森監督にも感謝していますし、そういう良い雰囲気の中でサッカーをやらせてくれたチームメイトのみんなに感謝しています」

(皇后杯に向けての意気込みとファン・サポーターへのメッセージは?)
「まだレッズレディースとして皇后杯を獲ったことがないので、2冠を目指して、年末最後に笑えるようにチーム一丸となってがんばりますので、最後まで応援よろしくお願いします」

菅澤優衣香

(今季17得点でなでしこリーグ1部の得点王になったが、率直な気持ちは?)
「率直にすごくうれしく思います」

(今日のPKでもチーム一丸となって菅澤選手に得点王を取らせたいという強い思いを感じられたが?)
「あの瞬間、すぐ森監督に『いくぞ』と言われて、何も準備できていなかったというか、もう少し時間が経ってからかなと思っていたので驚きましたが、今日のPKが今までで一番緊張しました」

(プレッシャーがかかる場面だったが?)
「まだ0-0だったのですごく緊張しましたが、しっかりと決めきれてよかったと思います」

(今シーズンを通してチーム全体が菅澤選手に得点を取ってほしいという強い気持ちがあったと思うが、今シーズンを振り返ってどうだったか?)
「自分自身、FWとしてチームを勝たせられる得点を、ということを個人的な目標に掲げていて、それが実際にできたということと、周りのチームメイトが良いパスをくれたので楽にゴールを決めることもできて得点王になれたと思うので、チームメイトに感謝したいと思います」

(キャリア初のリーグ優勝だったが、景色はどうだったか?)
「最高にいいです。今まで得点王だけということはありましたが、チームタイトルも一緒に、ということはありませんでした。このチームメイトと最高のファン・サポーターの目の前で獲れてうれしく思います」

(ファン・サポーターへ一言)
「今日も足を運んでいただいてありがとうございます。リーグは優勝という形で終わりましたが、まだ皇后杯が残っているので、チーム全員でしっかりタイトルを獲れるようにがんばりますので、残りのシーズンも応援よろしくお願いします。今日はありがとうございました」

柴田華絵

「改めてみなさん、本日はスタジアムにお越しいただきありがとうございます。今日は勝ちきることができませんでしたが、今シーズンの目標にしていたリーグ優勝を成し遂げることができました。いつも私たちをサポートしてくださっているレッズレディースのスタッフのみなさん、いつも試合の運営サポートをしてくれているユース、ジュニアユースのみんな、そしてここにいるファン・サポーターのみなさん、本当にいつも私たちへのサポートをしてくださってありがとうございます。今シーズンは皇后杯が残っているので、皇后杯も優勝できるように、そして初の2冠を獲れるようにがんばります。今後ともよろしくお願いします。本日はありがとうございました」


試合後
【森栄次監督】

ノジマさんが結構(やり方を)変えてくるので、どういう策で来るのかなというところを見ながらゲームに入りました。ポゼッションをしながら裏を突きたいと思っていたのですが、なかなかうまくそこまで至らなかったです。流れの中では惜しいシーンはあったんですけど結局点を入れることができず、PKの1点というところで終わってしまいました。なかなか思った以上にはゲームを進めることはできませんでした。1-1という結果で終わってしまい、内容的に良いところもあったんですけども、反省しなければいけない部分もありました。

浦和駒場スタジアムでの(今シーズン)最後のゲームだったので、ぜひとも勝って終わりたかったなというのが正直なところです」

[質疑応答]
(昨シーズンから見てきた中での、進歩した部分ともう少し伸ばせる部分は?)
「もう少し中盤での保持率というか、そこをもう少し上げていきたいなというところもありましたし、そこからの緩急の変化というか、そこを突いていけたらなというところを思いながらも見ていました。それとあとはボールの回収率のところがもう少し出てきたらよかったかなというところはあります。それも皇后杯や来年に向けてというか、そういうところも目線に入れながら取り組んでいきたいと思っています」

(2年間の中で、例えば清家貴子選手を右サイドバックにある程度固定して使ったことなど、森監督の色がすごく出た部分もたくさんあったと思う。就任してすぐの頃と比べて選手のこういう部分が変わったなと感じる部分は?)
「一つは失点しても落ち着いている雰囲気がありますし、ある程度プレッシャーが掛かっていても、そこは周りをうまく使いながら回避したり、自分の個で回避したり、そういうところの自信が出てきたというか、そういうところは見られるシーンが多いです。それがすごく成長しているし、落ち着いているというか、自信が出てきたというか、周りを信頼しているというか、そういうところが非常に出てきて良くなってきていると思っています」

(菅澤優衣香選手がPKの場面で出場したのは粋な計らいだったと思うが、ああいう場面が来たら「すぐ出すぞ」というような感じだったのか?)
「得点王がかかっていたというところがあったのと、あとは他会場の状況を把握しながら進めていました。あの時点で言うと、仙台さん(マイナビベガルタ仙台レディース)の浜田(遥)選手が得点をしたという情報が入っていたので、『チャンスがあったらいつでも行けるように準備しておいて』ということは言っていました。ちょっと自分の中では早かったかなと思った時間だったんですけど、チャンスだなというところがあって、前もって『PKとかがあったら頼むよ』ということは言っていたので、優勝も決まっていたので、彼女にも得点王を取らせてあげたいなという親心というか、そういう場面が来てくれたので早かったですけども、(ピッチに)入れました」

(リーグの最終節ではあったが、皇后杯を見越して5~6人を入れ替える選択肢もあると思っていたが、ケガ人のところ以外はほぼフルメンバーだったところについてはどのような考えがあったのか?)
「ここで気を緩ませたくないというのが自分の中でもありましたし、選手の中でもそれはアピールというか、『皇后杯に向けてのこの2試合だよ』ということは言っていました。

とにかく勝つことに対してもっとどん欲になろうということ、チーム全体で勝つということがこれからは求められるので、そういったところの気持ちの隙というか、そういうところを自分なりにもなくしたかったので、『今のベストメンバーで』というところでトレーニングからそういうところは言っていたので、トレーニングを見ながらフィットしている選手をなるべく使っていきたいな、というところはありました。

ふだん出ていない選手を出すというところもあるんですけども、やはりまだシーズンは終わっていないので、皇后杯に向けてというところで、ちょっと気持ちも緩みがちなところはあるので、ぜひともこの2試合はそういうことをなしにして、やっぱり勝ちにこだわってやっていって、皇后杯に向けてやっていきたいという、そういう形です」

(水谷有希選手は本当にいろいろなポジションでプレーしていて、今日も最初はボランチで、試合の流れの中でもポジションが変わったりしている。その適応能力についてはどのように感じているか?)
「ボールの関りが非常に良いなというのと、受け手に対してすごくいいタイミングでボールが出てくるというか、ちょっとタイミングをずらしたりとか、ちょっと早めたりとか、その辺の相手がわからないようなタイミングで味方にパスができている、そういうところを買っています。

それがどこ(のポジション)がいいのかというとたぶん縦軸、真ん中の軸が一番、柴田(華絵)もそうですが、わりとそういうところをできるので、そのタイミングが周りの選手にとって非常に良いと思っているので、なるべく縦軸に入れたいなと思っています。わりと彼女は器用なので、トップ下をやらせても、右をやらせても、左をやらせても、そこは周りとうまく作れています」

(水谷選手は森監督の下で非常に伸びてきた選手だと思う。なでしこジャパンにも選出されたが、その部分はどう評価しているのか?)
「彼女だけではなくて、なでしこジャパンに今は6人と昨年よりは増えて、レッズレディースの強さというか、そういうところが評価されてきているのかなと前向きに捉えています。彼女だけではなくて、塩越(柚歩)も非常に良いタイミングで呼ばれていると思いますので、ぜひともこのまま続けて呼ばれてくれればいいなと思います」​

水谷有希

「今日の試合は結果として引き分けたということがすごく悔しいところなので、今後の皇后杯を考えるとうかうかしていられないなと再認識させられる試合だったと思います」

[質疑応答]
(今日はボールポゼッションはしてもなかなか崩しきれない場面が多かった。奪われても奪い返すところはよかったと思うが、崩すイメージはどうだったのか?)
「崩すというイメージでは中と横の幅と縦の深さを使い分けて崩すイメージがありますが、今日はボールの周り方が外回りが多くて中をなかなか使えず、相手が中を締めてきていると分かっていながらもそこを使って打開できなかったことが引き分けの原因だと思います」

(皇后杯に向けて改善したいことは?)
「外回りのボールの回し方と言いましたが、そこで中につけるパスのタイミングを今日は失っていたので、そこのタイミングの共有とその後のサポートの関わりの精度をもっと高めていけたらと思います」

(今日は引き分けたが、一つひとつの積み重ねでのリーグ優勝は皇后杯に向けても自信になるのではないか?)
「長いリーグを通してどのチームよりも結果を出したことに関してはすごく前向きな自信になったかなと思うので、その流れを切らさずに皇后杯まで持っていけたらと思います」

(昨年から森栄次監督が指揮を執っている中での2年目でこういうところが良くなったと感じることは?)
「攻撃でみんなが同じ感覚でのテンポでパスが回っているので、よりスムーズになったと思います。守備では取られたら取り返すということを昨年から積み上げたことで昨年より精度が高くなっています。その2つだと思います」

(昨年が始まった当初はもっと選手のポジションが入れ替わる印象だったが、今年はそこまで入れ替わらずにバランスが整ったという印象だったが、プレーしていてどうだったか?)
「あまりポジションは関係ないというか、誰がどこにいてもできる人たちの集まりなので、あまりぐちゃぐちゃしているとは感じません。誰がどこにいても同じサッカーが展開できることが特長だと思います」

(この2年で伸びたと思うところと、初めて代表にもつながったと感じるところは?)
「この2年でチームの流れを作り出すというところを評価していただいての代表選出だと思うので、それは他のチームではできないことでしたし、このチームだからこそ私のプレーを生かしてもらえたので、みんなに感謝です」

(パッと集まってパッと合わせていかないといけないのが代表チームの宿命だが、どんなことを心がけていきたいか?)
「私のプレースタイル的に他の人の協力を得ないと、というところがあるので、周りの人と合わせる作業が出てくると思いますが、それを怖がらずに積極的に自分の意思を伝えながら持ち味を出していけたらと思います」

(選手たちから「楽しくサッカーできている」という森監督のサッカーに対しての声があるが、水谷選手も楽しそうにプレーしているのが印象的だった。森監督のもとでサッカーを楽しむという意味で成長できたことは?)
「森監督のサッカーがこの2年間、相手によって変えるのではなく自分たちのスタイルを貫くという、2年間ずっと一貫して求められていることは同じだったので、それがどんどんできていくという感覚がおもしろいということになると思います」

菅澤優衣香

「なかなか得点が動かなかった中で、後半の早い段階でPKになり、得点王がかかっているのでチーム全員が自分に点を取らせたいという気持ちを出してくれて、PKをしっかりと決めきることができてよかったなと思います。失点はもったいなかったので、勝ちきれたらよかったと思いますが、負けなかったという点ではよかったと思います」

[質疑応答]
(PKの笛が吹かれた後にいろいろな選手が水を飲みに行ったりして交代の時間を作ろうとしていたのは見えていたが、バタバタと準備しているときはどういう感覚だったのか?)
「早いなっていうのがありましたが、実際に蹴るとなるとファーストタッチになるので緊張もありながら、というところではありました」

(ファーストタッチでは強いシュートを蹴ったり上を狙ったりすることが怖いのではないかと思うが、インサイドキックで蹴ったのはそういう気持ちもあったからか?)
「まず枠に蹴ることと、しっかりとコースを狙えば入るかなと思いました。入ってよかったです」

(途中出場の選手が交代することはあまりないが、状態を考慮しながらだったのか?)
「ケガをした箇所がまだ万全ではない状態だったので、得点王ということを考えてくれて、『PKがあったら入れる』ということは森(栄次)監督もおっしゃってくれていました。長時間プレーできないのが現状なので、そういう意味での交代でした」

(皇后杯決勝まであと1ヵ月ほどシーズンを戦っていくことになると思うが、ケガを含めてどういうふうに大会に臨みたいか?)
「皇后杯まで二週間空くのでそこでうまく調整しながらやっていけたらいいなと思います。皇后杯は一発勝負でリーグとは違う難しい試合になると思いますが、一戦一戦しっかりとリーグでやってきたことを出せれば自ずと決勝まで行けると思います。簡単ではないですが、チーム全員でまた皇后杯に向けて気持ちを切り替えてやっていけたらと思います」

(今シーズンのベストゴールは?)
「難しいですね(笑)。(2020プレナスなでしこリーグ1部第10節)伊賀(FCくノ一三重)戦のゴールは90分くらいで決めましたが、安藤梢選手がシュートを打ったこぼれ球を決めきりました。(90分まで)1-1のゲームでしたが、勝ち越しの得点を決められて、しっかりと勝ち点3を取れたということで印象に残っています」

(今シーズンは菅澤選手にボールを当てた後の動きも非常にバランス良く、チーム全体でゴールに向かう推進力も感じられたが、それも菅澤選手が得点王になれた1つのポイントではないか?)
「言っていただいた通りで、自分だけではなくて周りの選手も得点を取る意欲がありましたし、自分がボールを持ったときに1人ではなくて2人、3人とボールに関わってくれています。自分がシュートを打つときもDFが自分だけに来るのではなくて、周りの選手も気にかけながら守ることによって、DFの注意力を引き付けてくれたということがあるので、そういうところが今季の得点につながったと思います」