レッズファミリー6選手が参加する「ヤングなでし

8月19日(日)から日本で開幕する「FIFAU-20女子ワールドカップジャパン2012」。その前日18日(土)発行のMDP414号で、U-20日本女子代表でキャプテンを務める浦和レッズレディースのMF藤田のぞみのインタビューを掲載するが、ここでは、そこで載せきれなかった彼女の大会への、そしてレッズへの思いを紹介したい。藤田は、2010シーズンにレッズに加入すると、最後まで優勝争いを演じたチームに、ルーキーながら多くの貢献をした。そして、その年のリーグ新人賞を受賞した非常にポテンシャルの高い選手だ。しかし、3年目の今季は、決して順風な道を歩んできたわけではなかった。今年3月に古傷の右膝を痛め、なでしこリーグへの出場も6月3日まで待たなければならなかったからだ。「特に外傷があったわけではないので、痛みがなければプレーをしていいということだったんですが、ランニングをしても痛かったり、なかなか対人プレーまで行けなかったりと、もどかしさがありました。それは代表というより、レッズで何も貢献できない時間が苦しかった感じです」藤田は今季、強い思いを胸に抱き、シーズンに入っていた。それはレッズでの背番号が「13」から「7」へと変わったことが関係していた。「7番ってすごく偉大な番号で、何度もチームを救ってきたミツさん(岩倉三恵/昨季でチームを離れた)がレイナス時代からずっとつけていたものなんです。だから、それを背負うからには、チームに貢献したいと強く思っていました。でも、チームとして苦しい状況が続く中で、私はなかなかプレーで表現できませんでした」そうした悔しさを抱える中、彼女は代表メンバーに選ばれるかどうかも、不安に感じていたそうだ。しかし、結果的に彼女は「ヤングなでしこ」と命名されたU-20日本女子代表に選出され、さらに2年前に同大会を戦っている経験と、もともと持つ高い力量からチームのキャプテンも任されている。その重責をどう受け止めているのだろうか。「正直プレッシャーはかなりあります(苦笑)。結構いろいろ考えちゃいますね。絶対結果を残さないといけないと思うし、でも残さないといけないという考えになってしまうと、どこか守りに入ってしまったり、思い切りが欠けてしまうと思うので、どういう気持ちで臨もうか考えています。それはチームとしても、個人としても。そういうものも含めてチャレンジかなとは思っているんですけど」絶対結果を残さなければいけない。その発言には、強い使命感があるように感じられた。日本開催とは言え、なぜ、そこまでの思いを彼女は抱いているのだろうか。「いろいろな人の期待を裏切りたくないというのがあって。自分たちが今までお世話になった人やチームに恩返しできる場でもあると思うし、そういうものをピッチで表現できるチャンスを、選ばれたメンバーは与えてもらっていると思うんです。だから結果という形で表したいという気持ちがすごくあります」そして、続ける。「なでしこジャパンが、ああやって活躍していますけど、それは簡単なことではないです。なでしこの人たちが積み上げてきた女子サッカーへの関心、注目を止めさせるわけにはいかないし、今大会の結果はこれからの女子サッカーに、すごく大きく影響するんじゃないか、と思っているので」身長152cm、50kg。藤田は女子選手の中でも小柄な選手だが、彼女は、その小さな体躯に、大きな使命感を秘め、世界への挑戦へと向かう。ヤングなでしこの初戦の相手はメキシコ。19日、19時20分から宮城スタジアムで行なわれる。2戦目は22日(水)19時20分から宮城スタジアムでニュージーランド戦。3戦目は26日(日)、19時20分から国立競技場でのスイス戦になる。レッズレディースからは藤田を含め、GK池田咲紀子、DF坂本理保、MF和田奈央子、FW柴田華絵、MF猶本光の6選手が選出されている。テレビ放映もあるので、ぜひ、レッズファミリーの挑戦を、後押ししてほしい。(高野和也/MDP編集)※なお、駒場スタジアム(通称浦和駒場スタジアム)でも試合開催。U-20女子サッカーの世界の強豪国を間近で観ることができます。ぜひ、足を運んでみて、彼女たちの成長を見守ってはいかがでしょうか。【駒場スタジアム(通称浦和駒場スタジアム)マッチスケジュール】8月19日(日)15:00ブラジルvsイタリア、18:00ナイジェリアvs韓国8月22日(水)15:00ブラジルvsナイジェリア、18:00イタリアvs韓国8月27日(月)16:00中国vsガーナ、19:00カナダvs北朝鮮8月31日(金)準々決勝 16:00D組1位-C組2位、19:30C組1位-D組2位◆『FIFAU-20女子ワールドカップジャパン2012』のサイトはこちらhttp://www.jfa.or.jp/FU20WWC/◆『FIFAU-20女子ワールドカップジャパン2012』チケットはこちらhttp://jp.fu20wwctickets.fifa.com/