レディース 2018シーズン新体制発表記者会見の会見録


いつもアルビレックス新潟に温かいご声援をいただきまして、ありがとうございます。当クラブでは、本日1月25日(木)にアルビレックス新潟レディースの2018シーズン新体制発表記者会見を開催いたしました。

アルビレックス新潟レディース新体制会見には、中野幸夫代表取締役社長、山崎真監督、山本英明レディースチーム統括部長、榎本恵子レディースチーム管理課、のほか、2018シーズンから加入するイヒョギョン選手、入江未希選手、平尾知佳選手が出席しました。

以下、新体制会見でのコメント、また報道陣からの質疑応答について、ご紹介いたします。

【中野幸夫社長挨拶】
まずはお忙しい中、お足元が悪い中、お集まりいただきましてありがとうございます。いよいよ新しいシーズンを前にして、新監督、新加入選手を皆様方にご紹介させていただきたいと思います。

昨年はリーグ戦5位という立ち位置で、残念ながら皇后杯もベスト8という結果となり、当初描いた目標を達成できなかった年であったと反省しております。その中で今年は新しい監督さんをお迎えし、新しい選手にも加わっていただきました。今年のチームの目標は、リーグ戦3位以上の立ち位置を取りたいと思っております。

皇后杯につきましては、過去4度決勝に進みながらタイトルを獲れなかったという苦い経験をしておりますので、今年こそはぜひ皇后杯でタイトルを獲りたいと考えております。そんなチーム目標を山崎新監督に託し、来た選手も新潟の雪深い状況に驚いたと思いますが、それに屈せずに今日から始動して、先ほど申しましたリーグ、皇后杯の立ち位置を目指してまいりたいと思います。

私なりにリーグ戦の予測をしますと、やはり日テレさん、INACさんという強豪チームにどう向き合うのかというところと、日体大さんとセレッソさんが新たに1部に加わりました。そういった新しい戦力、実力も計り知れないところがありますので、簡単なリーグ戦ではないと予測しておりますが、新監督の下、選手が一丸となって、リーグ戦3位以上、皇后杯優勝に向かっていければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。


【山本英明レディースチーム統括部長挨拶】
こんにちは、山本と申します。昨年まではトップチーム、レディースチームの営業サポートをしておりまして、環境整備やスポンサーの皆様とのご縁を広げるような活動に努めてまいりましたが、このたびレディースチームの統括も承らさせていただきました。

上位を目指す、タイトルを獲得するためにすべきこと。チームの環境整備であったり、地域の方々とのご縁をさらに広めて、大勢の方々に会場に足を運んでいただいて、選手をバックアップできるよう、一生懸命努めてまいりたいと思っております。

その中で報道各社の皆様にも、より大勢の新潟県の皆様とご縁を作らせていただけるような情報の発信、選手の頑張る姿を取り上げていただければ幸いです。目標に向かって一丸となって戦ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


【山崎真監督挨拶】
こんにちは。今シーズンよりアルビレックス新潟レディースの監督を務めさせていただきます、山崎と申します。精一杯努めさせていただいて、クラブの強化、発展に貢献できればと思っております。私自身は、10年ぶりにアルビレックスに戻ってくることができました。大きな喜びと、やりがいを感じております。選手、スタッフと共にチームを強くできるよう頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


※記者会見では続いて榎本レディースチーム管理課から加入選手が紹介され、加入選手から一言ずつ抱負が述べられました。


入江未希選手コメント】
こんにちは。背番号19番をつけさせていただく、入江未希です。このたび、アルビレックス新潟レディースに加入することができ、本当に感謝しています。リーグ戦、皇后杯、カップ戦で優勝できるよう、試合に出場して少しでもチームに貢献できるよう、日々精進してまいりますので、応援よろしくお願いします。


平尾知佳選手コメント】
背番号30番をつけさせていただく、平尾知佳です。まず、アルビレックス新潟の一員になれたことを大変うれしく思います。三冠目指し、チームに貢献できるように頑張ります。よろしくお願いします。


【イヒョギョン選手コメント】
こんにちは。背番号16番、イヒョギョンです。アルビレックス新潟というチームに入ることができてうれしいです。チームに貢献できるように頑張ります。ありがとうございます。


※以後は報道陣からの質疑応答
――3選手に。具体的なポジションと自分の持ち味は。

【入江選手】ポジションはMFで、得意なのはトップ下、2列目のポジションです。自分の持ち味は、ボールを受けたときにゴールに向かって前へ仕掛けていくところだと思っています。

【平尾選手】ポジションはGKです。ですが、たまにはFWもやりたいと思っています(会場笑い)。私の持ち味はクロスの飛び出しと、シュートストップでみんなが止められないところを止められるところです。

【イ選手】ポジションはセンターバックです。真ん中は全部できます。自分の強みは1対1とヘディングとプレスです。


――山崎監督に。目指すサッカーと目標を。

まず最初に目標ですが、先ほど社長からもあったように、リーグ戦3位以内です。そう簡単ではないと思いますが、昨シーズンの5位からひとつでも順位を上げることを前提に、3位というところを目指していきたいと思います。リーグ戦も含めてではありますが、カップ戦もタイトルを獲るチャンスはあると思いますので、狙っていきたいと思っています。

リーグ戦はおそらく、年間を通して一番チーム力が反映される場になると思います。一番はリーグ戦で3位になることにプライオリティを置いてやっていきたいと思います。それを目指しつつ、結果だけではなく、内容も伴わなければ、積み上げにはなっていきません。次のシーズン、その次のシーズンにつなげていくためには、目の前の試合、もっと言えば一日一日の練習が大事になります。地道な積み重ねをしっかりやっていきたいと思います。

僕自身、選手たちとは今日初めて会うという状況です。まずは選手たちに僕のことを知ってもらうことと、僕自身が選手たちを理解することから始めなければいけません。初めはベーシックなことをやっていくことになりますが、それはサッカーで一番難しい部分でもあると思っています。

言葉で言えば、攻守の切り替え、攻守にハードワークをすること。攻撃サッカー、手堅く守備サッカーというのではなく、選手個人の価値としても攻守に問われる時代になってきていると思いますし、チームとしても攻守両輪回していけるようなチームにしたいと考えています。

僕自身、育成が長かったですが、女子というところでも共通して訴えかけていきたいのは、攻撃においては前に行き、守備においてはボールに行く。シンプルな言い方ですが、実は難しくて奥が深いことだと思っているので、これに取り組んでいきたいと思っています。


――山崎監督に。目指すスタイルは、去年のスタイルからは少し変わることになるのか。

去年の試合もいくつか拝見しました。メンバーもそう大きくではないですが変わる中で、昨シーズン辛島啓珠監督がやっていたサッカーを継承する部分も確かにあると思います。積み上げが大事だと思っていますので、残してくれたものはそのままに、その上に乗っける部分を僕が担えればと思っています。

それをいまここで一概に申し上げることはできませんが、試合を見ていく中で、『この部分は継承されているな』、『ここは新しい部分だな』と、サポーターを含めて見ている方々に感じていただければと思います。


――山崎監督に。現状のチームを見て、長所と課題について感じていることは。

先ほど申し上げた通り、10年前に僕はここでお世話になっていて、その頃はU-13を担当していました。そのときから、選手がひたむきにやるということは強く感じていました。U-13のトレーニングを、レディースの隣や、もうひとつ隣のグラウンドでやっていても、毎日レディースの選手の大きい声が聞こえていたんですね。

そのときによく僕がU-13の選手に言っていたのは、「あれがサッカー選手だよ」ということ。よそのチームを細かく見たわけではないですが、そういうひたむきさは、女子に限らずアルビレックスというチームの根底にあるものだと僕は思っています。ひょっとしたら地域の人々もそうなのかもしれませんが、そういった部分はチームの武器になると思います。

(課題は)去年の映像を見ていて、監督としてではなく一人の指導者として直感で感じたのは、アルビレックス新潟レディースの課題は守備だと思いました。一人ひとりがひたむきに、一生懸命やっているけれども、なかなか結びつきが見られなかったり、その頑張りが犠牲になっている場面が見受けられました。

全部が全部パーフェクトに行くものではないと思いますが、少しでもお互いがお互いを補完し合えるような、そういう結びつきを強めていければと思います、粘りだったり、ひたむきさは元々あるので、そこを改善できればと思います。

去年得点数が少なかったですが、攻撃は連携でどうにかなる部分と、さっき(入江)未希が「自分一人で行けるのが特徴」だと言いましたけれども、個の部分も必要になるのではないかと思います。そこは監督として強く働きかけをしながら、どんどん行けるように促してしたいと思います。それを繰り返すことで、相手の強固な壁に穴を空けられるようになっていければ、それがアルビレックス新潟レディースの武器に変わっていくと思います。


――中野社長に。山崎監督にオファーをした理由と期待することを聞かせてほしい。

育成のコーチの経験が長いというところと、以前私どものクラブにいてくださって、言葉は悪いですが、すばらしい人材を引き抜かれたという経験を我々は持っています。育成畑を他のチームでも経験されて、今回ご縁があってレディースの監督をお願いすることになりました。

私が監督に求めるものは、チームの強化と目標の達成が一番ではありますが、育成に長けている方なので、レディースU-18、あるいは新潟医療福祉大学、JAPANサッカーカレッジの女子のチームを含めて、新潟の女子サッカーの底上げをしてほしいという思いはあります。

レディースの活躍をベースに、新潟の女子サッカーと連携を取りながら、強くしていくための道しるべとなってほしいという要望を持っております。そういったところまで目を向けていただければありがたいという気持ちも含めて、今回お願いしたところではあります。


――中野社長に。今回の選手補強の狙いは。

昨年いた選手が4名退団しました。それと昨年を振り返りますと、怪我人が多かったところと、選手の数はいるけれども試合に出られない選手が多かったというところがありました。先ほど申しました目標を達成するためには、ディフェンスのポジションの強化、得点力のアップ、それからキーパーのさらなる競争意識。その3つをポイントに、今回3選手を指名させていただいたということになります。


――3選手に。今シーズンどのようなプレーをして、どのような結果をつかみ取りたいか。

【入江選手】監督も言っていたように、サッカーはゴール前でも最後は個だと私は思っているので、自分の力を出しつつ、ゴールを取れる選手になりたいと思います。

【平尾選手】監督も守備が課題だと言っていたので、まずはDFの人と連携してシュートを撃たれない守備をして、シュートを撃たれても自分が止められるような守備をしたいと思っています。

【イ選手】守備でしっかり失点をしないようにプレーすることと、自分の特長はヘディングなので、今シーズンはコーナーキックで3点取りたいです。


――山崎監督と3選手に。新潟という土地の印象は。

【山崎監督】プロフィルにもあるように、僕は九州、鹿児島出身です。こってりの九州男児です。ただ、東北や北陸には縁がありまして、以前こちらにも10年前にお世話になったということもありますし、東北の地を踏んだこともあります。

先ほどチームの雰囲気と言うことでお話をさせていただきましたが、九州にはない粘り強さや忍耐力があると思います。そういったものは得てして目に見えにくいものかもしれませんが、強烈な武器だと思っています。それはスポーツ、サッカーをしている人間だけに備わっているものではなくて、おそらくこういう環境の中で生活をされている方々の中から生まれてくるものだと思います。そういう印象があります。

【入江選手】監督ほど詳しくは話せないのですが、新潟は雪がすごくて、寒いなという印象があります。体調管理に気をつけたいです。

【平尾選手】雪国に住んだことがないので、雪かきとかも慣れていないのですが、新潟の人は皆さん温かくて、私のところまで雪かきをしてくれたりして、すごく助かっています。人が温かいなと感じています。

【イ選手】新潟はお米がおいしいという印象があります。おいしいごはんが食べられるところがあったら、ぜひ教えてください(笑)。


――山崎監督に。昨季チームはリーグ戦7敗だったが、そのうち6敗は中断期間前のゲームだった。シーズン立ち上がりの意義と、どういう意気込みで開幕に向かっていきたいかを聞かせてほしい。

スタートダッシュをかけられればいいとは思いますが、僕がチームを作っていく上で重く考えたいのは後半の方です。だからといって前半戦で負けが続いていい、勝点を取れなくていいという意味ではなくて、尻上がりという言葉がありますが、春よりも夏、夏よりも秋、最終的には冬に強いチームになっていたいと思っています。

それが積み重なっていけば、伝統あるチーム、勝者のメンタリティを備えた組織になっていけると思います。開幕から自分たちのサッカーが思う存分展開できればいいですが、そう簡単ではないということも感じています。それよりも、見るたびに良い方向に変わっていっていると思われるようにしていきたいと思っています。


――3選手に。新潟に加入する際、決め手となったことは。

【入江選手】仙台のときに対戦相手として見て、(新潟は)楽しいサッカーをするという印象があったので、新潟に来ようと思いました。

【平尾選手】強化指定で浦和レッズでプレーしているときから、アルビレックスを見て、『このチームでサッカーができたらな』と4年間ずっと思っていました。パスワークであったり、最後まで諦めないチームがすごく魅力的で、そこが決め手になりました。

【イ選手】韓国から来て、いろいろななでしこリーグを見ましたが、新潟のチームが一番サッカーが楽しく見えて、練習の雰囲気も良かったからです。