KICK OFF the PLAYERS/柴田華絵

2025/26 プレシーズンに取り組む選手たちの今季の意気込みを短く伝える「KICK OFF the PLAYERS」。15年目のシーズンを迎える柴田華絵選手が、今季どのような気持ちでシーズンに臨むのか、お伝えします。

 

開幕を直前に控えた8月上旬。日ざしの強さと湿度のある厳しい暑さの中、ゲーム形式のメニューでシャドーのポジションに入った柴田華絵は、ボールを前に運び、シュートを選択した。

 

昨季、3列目でプレーしていたときにはあまり見られなかったプレーだ。

 

「単純にポジションが1つ前というのはありますよ」

 

そのことについて問われると彼女らしく、ひょうひょうと答えた。

 

 

◆心境の変化は特にないです◆

 

今季は、2017シーズンから務めたキャプテンを後進に託すこととなった。

だが、だからといって、何かが変わるわけではない。

 

「心境の変化って結構聞かれるんですけど、私自身は特にないんですよ(笑)。キャプテンのときも、別にキャプテンだからやらなければ、ということではなかったから」

 

実は副キャプテンへの打診を今季キャプテンの高橋はなから受けた。だが、他の副キャプテンの顔ぶれを見たとき、若手、中堅、ベテランとバランスが良かったこともあり、期待を込めて後輩たちに託すことにした。

 

「私自身は、キャプテンとか副キャプテンとか役職があるからやる、やらないではないし、チームに貢献することも変わらないからということも伝えました」

 

 

◆心がけていることは毎週変わらない◆

 

新シーズンが始まり、チームの状況にも手応えを感じている。

 

「始動してアメリカツアーにも行って実戦を積んだり、トレーニングマッチも重ねて来て、チームがこうやろう、ああやろうということを少しずつ落とし込めてきているんじゃないかと思っています、全体で」

 

そんな中、15シーズン目を迎える柴田は、今季の開幕をどのような気持ちで迎えるのだろうか。

 

「いやあ、毎年開幕だから、どうってならないんですよね、私」

 

この答えもまた彼女らしい。

 

「気合い入れてないわけじゃないんですけど、いつもやっている準備を今週もやって、それが開幕戦や公式戦という違いなだけで、心がけていることは毎週変わらないんです」

 

だが、そのあとには思いをつないだ。

 

「周りの方々も言ってくれるように、自分自身にもちょっとなんだろう、矢印を向けるというか。自分自身の成長にも力を使うことができるシーズンになるかなと思っているし、していきたいです」

 

 

◆新たな柴田華絵が見られる期待感◆

 

ここまでの状況を見ると、シャドーでの起用が多くなりそうだ。

 

2011年、レッズレディースに加入した当初は、サイドやトップ下という攻撃的なポジションで、ドリブルやスルーパスを武器に活躍していた。

 

あのときは、若さを前面に押し出したイケイケのプレーだったが、今はそこに経験が加わり、提示されたサッカーの枠組みと自由の中で、あらたな進化を見せてくれる期待感もある。

 

「点取りたいですね。久しぶりに」

 

彼女はそう言って笑顔を見せた。

 

その表情は、まるでサッカーを始めたての少女が、純粋にサッカーに取り組めているときの“それ”のように感じられた。

 

新たな挑戦に臨む背番号18のMFに、ぜひ、注目してほしい。

 

(文・写真/URL:OMA)

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