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働く女性アスリート ~2つのフィールドで活躍する選手たち~ Vol.2

2025-11-16

いつもニッパツ横浜FCシーガルズを応援いただきありがとうございます。

「働く女性アスリート」としてピッチ内外で活躍するニッパツ横浜FCシーガルズの選手たちの素顔をより知っていただくため、インタビューを掲載いたします。

今回ご紹介するのは…クラブ選手雇用パートナーである「原貿易株式会社」に勤務する本多 実夏子選手。

ぜひご覧ください!

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■Q1. 普段はどんなお仕事をしていますか?

会社のSNS運用のお手伝いなどの広報アシスタント業務をしています。また、営業部の方と一緒に商談に伺ったりしながら、他の部署がどんな仕事をしているのかを学んでいます。社員の方々の働きや会社のことを社内外に発信する役割を担う「原貿易アンバサダー」として日々の業務をがんばっています。

■Q2. 働いていてやりがいや喜びを感じる瞬間はいつですか?

社内外で、自分の提案や意見を取り入れてもらうことができたときにやりがいを感じます。社会人1年目でまだできないことや勉強することが多く、会社の中で少しでも役に立てること(ゴミ出しや細かい整理整頓など)を見つけて実践したときに感謝していただけることも嬉しいです。
社内では、選手としての自分も大切にしてくださっていると感じます。私が試合に出場すると、社内向けのチャットでなでしこリーグYouTube配信のリンクを社長が直々に送ってくださるなど、会社の皆さんがシーガルズの試合や私の出場を気にかけて応援してくださっていることが本当にありがたいです。また、社内ではお菓子交換が盛んで、職場の雰囲気は明るいです。

■Q3. 「社会人1年目」という言葉もありましたが、大学を卒業し新しく仕事を始めて大変だと感じることはありますか?

他部署の方と一緒に仕事をさせてもらうことが多く、いろいろな業務を経験し新しい発見がある一方で自分の知識不足を感じています。メンターの内田さんには細かいことでもたくさん質問をさせていただいていて、日々勉強をしながら自分なりの提案や意見を出しています。

■Q4. 本多選手と一緒にお仕事されている4good事業部・内田様に、本多選手と一緒に働いてみてのご感想や本多選手に求めることを伺いました。

一般的に「アスリートが勤務をする」と聞くと、競技の合間に単純作業を行うイメージを持つ方もいるかもしれませんが、本多さんは本当に真面目な方で、自分の成長を通じて会社に貢献しようという想いを感じます。そうしたご本人のお人柄は、もちろん私以外の社員たちにも伝わっています。練習後の本多さんが気持ちよく働ける環境を整えようと、例えば夏の暑い時期は、扇風機をつけたりエアコンを効かせておいたりと、各自ができることを自然とやっていますね。
また、年齢の近く新卒の頃が記憶に新しい他部署の社員たちとも積極的に関わってもらっています。会社としても新卒採用をするのが久しぶりなので新鮮さもあり、私たちも良い刺激を受けています。

今後については、こちらの指示通りにやってもらうよりも、自分から出てくるもの(意欲・関心のある事柄)のほうがモチベーションも上がり業務に向き合いやすいと考えているので、本多さんが興味をもてるものやチャレンジしたいことをリサーチしてもらい、本多さんのやってみたいことを私たちがサポートできればと思っています。

■Q5. 次に、専務取締役 江守 孝久様に、本多選手(女性アスリート)の雇用に至った経緯やこれからの本多選手に求めることを伺いました。

正直なところ、最初は女性アスリートにおける仕事とスポーツを両立することの大変さについて深くは知りませんでした。しかし、クラブ担当者さまから女子サッカー選手の現状を伺い、女性アスリートにもスポーツをしながら仕事をしたり家庭をもったりできる環境作りを応援させていただきたいと感じました。
本多選手は本当に真面目で、会社で大事にしている「限られた時間の中で最大限に力を発揮する」ことの良いお手本になっていると思います。また、会社のみんなに対して細かい気配りができる人です。本多選手のプレースタイルにも通じるところがあると思いますが、仕事でもサッカーでも一生懸命パフォーマンスを出そうとされていることを嬉しく感じています。
また、本多選手の日頃の業務を通して(部署を問わず)社内でファンが増えていて、密かに本多選手のSNSをチェックしていたりグッズを購入していたり、僕のところにいろいろな“推し活”の報告が寄せられています。(笑)

本多選手にはサッカーというスペシャリティがあるので、これからもご自身が持っている人と違う強みに自信をもってほしいと思っています。そして、仕事とサッカーの両立ができる弊社の社風もぜひ発信していただきたいです。本多選手がやりたいと思ったことを我々はサポートしていくので、サッカーと仕事の2つの面で輝いている自分を活かしていただければと思います。

■Q6. 最後に、代表取締役社長 江守 雅人様に、本多選手の雇用前後で社内の変化はあったか、また、これからの本多選手に期待されることを伺いました。

ずっとスポーツに本気で打ち込んできた本多さんは、(サッカーだけでなく)仕事にも誠実に取り組む人なのだと想像していました。クラブ担当者さまも交えて本多さんと最初にお会いしたとき、(パソコンで作成されたものが多い中)びっしりと手書きで書かれた履歴書を持ってきてくれました。それを見て驚くと同時に、真面目でひたむきに働いてくれる人だとすぐにわかりました。
いざ働き始めてからもその真面目な姿は変わらず、その働きぶりが周りの社員にも伝わってきているように感じます。競技も仕事も日頃から一生懸命やっていることがわかるからこそ、会社全体で応援したくなるのでしょうね。
8月31日(日)日体大SMG横浜戦(2025プレナスなでしこリーグ第16節/@ニッパツ三ツ沢球技場)にも、会社のみんなで応援しに行きました。

シーガルズの選手雇用パートナーであることは、地域貢献にもつながると考えています。本多さんに“原貿易アンバサダー“として社内外の多くの業務に関わってもらうことが、社内外でたくさんの人が繋がり合うきっかけとなり、結果的にそうした形で弊社が地域や社会のハブとして何かのお力になれたら大変嬉しく思います。

■Q7. 最後に、本多選手の今後の抱負や展望をお聞かせください。

女子サッカー選手はプロとして活躍するJリーガーとは違い、サッカー一筋で生活することはまだまだ難しい人が多いですし、引退してもサッカー選手として注目される方はひと握りです。私も、ライフステージが変わる際(進学や就職など)にサッカーを諦めてしまう仲間をたくさんみてきました。その中で、私がこのように大好きなサッカーを続けることができていることを本当に嬉しく思います。
だからこそ、私がサッカー選手として今与えられているチャンスをしっかり掴んでシーガルズにより必要とされる存在になること、そして「働く女性アスリート」としての自分の姿を発信することで、やりたいことを諦めないでほしいというメッセージとともに将来の選択肢の広がりを提供できる人になりたいと思っています。
会社の方もここまで熱心にシーガルズや私のことを応援してくださっているので、その期待にも応えることができるように、日々の練習や試合に全力で向かっていきたいと思います。

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Vol.1 - #1 GK新井 翠(協力:株式会社オカモトヤ)