相手の懐に潜り込むキレ味鋭い突破と、裏への抜け出しに優れたドリブラー。チームの中でも一際小柄だが、ピッチ上での存在感は誰より大きく異彩を放つ。リーグ再開初戦となった第8節のマイナビ仙台レディース戦では、サイド深くに進入し、武器である突破から高和芹夏の先制点につなげた。今節は、対面には、「プレーを参考にしている」中嶋淑乃もいる。「尊敬はしていますが、そうした選手にも負けないぐらい目立って、淑乃さんとも違うスピードに乗ったドリブルを発揮したい」と意気込む。WEリーグを代表するドリブラー同士、今節はサイドの攻防にも注目したい。

また、前々節の三菱重工浦和レッズレディース戦、前節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦と、ゴールまであと少し、という場面を何度も作り出している。それだけに、自身はもちろん、サポーターも待ち望むWEリーグ初ゴールにも期待したいところ。「リーグ戦10試合が終わって、得点では貢献できていないので、焦りもあります。（悔しくて）毎日、泣いています（笑）」と、今節に向けた取材の中でも、思わず目に涙を浮かべるシーンもあった、プレッシャーに感じ過ぎることなく、ヨドコウ桜スタジアムに集まる大勢のサポーターの声援も力に変えたい。伸び伸びプレーしたその先に、歓喜の瞬間が待っていることを信じて今節も最後まで走り抜く。