FINASH

11/22 N相模原戦 Match Preview

2025-11-21

今シーズン3度目の対戦となるノジマステラ神奈川相模原との皇后杯3回戦。攻守に全員の力を合わせ、ベスト8進出を目指す


なでしこリーグ1部に所属するオルカ鴨川FCを延長戦の末、3-1で下した皇后杯2回戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ノジマステラ神奈川相模原との皇后杯3回戦に挑む。会場は三木総合防災公園陸上競技場。キックオフは11時半だ。

SOMPO WEリーグ、WEリーグ クラシエカップとともに、3大タイトルの一つである皇后杯。今大会は、WEリーグに所属するクラブも2回戦から参加。ちふれASエルフェン埼玉ジェフ千葉レディースRB大宮アルディージャWOMENが格下相手に不覚を取る波乱も起こる中、今シーズンのなでしこリーグ1部を9位で終えたオルカと対戦したセレッソも、90分が終了した時点では1-1の同点に。「トーナメントの初戦は難しいことは分かっていましたが、引いた相手に対して、最後の崩しの部分、ボールの動かし方は課題になりました」と北原朱夏も振り返ったように、前半は、ボールは握るも守備を固めた相手を崩し切れず、思うように決定機を作り切れなかった。それでも後半に入り、61分、CKの流れから相手のオウンゴールを誘って先制に成功した。ただし、その4分後、相手のCKからセカンドボールを押し込まれ、すぐさま追い付かれてしまう。後半アディショナルタイムには立て続けに決定機を作ったが、田子夏海のシュートがポストに当たるなど勝ち越しゴールとはならず、前後半15分ずつの延長戦に突入した。すると延長前半3分、田子のパスに抜け出して、自ら獲得したPKを浅山茉緩が決めて勝ち越しに成功。延長後半5分には、北原の蹴ったCKから白垣うのがニアでヘディングを叩き込み、3点目。粘るオルカを突き放した。延長戦では相手にシュートを許さず地力を発揮。無事、3回戦進出を決めた。

WEリーグ勢が相手となる3回戦。N相模原とは、今シーズンすでにリーグ戦、クラシエカップで対戦し、いずれもホームでリーグ戦では2-0、カップ戦では2-1で勝利している。相性という点では悪くないが、当然、相手からすれば、「今度こそ」との思いは強いだろう。セレッソとしても、「まずは気持ちで負けないこと」(北原)が重要になる。1発勝負の緊張感にも包まれる中、試合を優位に進めるために、やはりカギを握るのは先制点。ボールを握って押し込みながら、背後も狙い、積極的にゴールに迫りたい。「味方の動きを見て、誰かが飛び出したら誰かが埋めて、人の流れを作って攻めていきたい」(百濃実結香)。2回戦の反省も生かして相手の守備を崩す攻撃も試みつつ、3回戦でもセットプレーは有効に活用したい。守備では、「背後へのスピード、高さを生かした攻撃を仕掛けてくる」(松田岳夫監督)相手の攻撃に対し、クロスやロングボールをしっかりはね返すことが求められる。サイドでの1対1やゴール前での攻防でしっかりと体を張って、相手の進入を食い止めたい。再びなでしこジャパンのメンバーに選ばれた白垣も、「蹴ってくる相手とやる時は何が起こるか分からない」と警戒。「全員で集中することが大事。最初にしっかり競って、セカンドボールも拾って、自分たちのボールにしたい」と守備から主導権を握る部分にも意欲を見せた。「2回戦では90分で決着を付けることができなかった。決め切るところ、守り切るところが足りなかったと思うので、3回戦では守備は失点ゼロにこだわって、攻撃では決めるとこをしっかり決めて、勝ちたい」(白垣)と意気込む。

もちろん、90分で決着を付けることがベストだが、総力戦になった2回戦のように、どんな状況になっても勝利だけを目指して戦い抜くことが次につながる。ベンチメンバーも含めたチーム全員の力を合わせ、12月7日に行われる準々決勝進出を果たしたい。

試合前日コメント松田 岳夫監督


Q:ノジマステラ神奈川相模原との皇后杯3回戦へ向けて
「90分の中で決着を付けたい思いはありますが、延長戦も含めて色々なことを想定しながら勝つために全力を尽くしたいと思います」

Q:N相模原とは今シーズン3度目の対戦になります。互いに手の内を知った状態での一戦になるが?
「特に(やりやすさ、やりにくさ、といったことは)ありませんが、ノジマは背後へのスピード、高さを生かした攻撃を仕掛けてきます。それに伴うクロスなど、大胆な攻撃も目立つので、そうした相手の攻撃に対して、しっかり守備ではね返すことは大事になります。前回の対戦でも、裏を狙われて、クロスのセカンドボールからシュートを打たれて失点しています。細かな連係よりは、シンプルだけど迫力のある攻撃が相手の特長なので、一つ一つの守備でしっかりはね返していきたいです。あとは、やはり先制点。追いかける展開にはしたくないので、守備を安定させることはもちろん、点を取ることにも力を注いでいきたい。リスクを負わないと点は取れないので、そうした心構えで臨みます」


北原 朱夏選手


Q:120分まで戦った皇后杯2回戦を振り返ると?
「トーナメントの初戦は難しいことは分かっていましたが、引いた相手に対して、最後の崩しの部分、ボールの動かし方は課題になりました。来ない相手に対して、誘うパスをうまく使って、もっとうまくボールを回して崩せたら良かったと思います」

Q:延長戦に突入した中でも最後まで運動量を落とさずプレーし、最後にCKからアシストも決めたが?
「前半はあまりボールに触っていなかったので、体力的にはしんどくなかったです。(セットプレーのキックは)アシストできて良かったです。もっと練習します(笑)」

Q:N相模原とは今シーズン3度目の対戦になるが?
「これまでの2回は勝てていますが、甘く見ていい相手ではないですし、1発勝負の中で、リーグ戦とはまた違う緊張感もあります。まずは気持ちの部分で負けずに戦い、2回戦で課題になった質の部分も高めて勝ちたいです」