FINASH

Future Diamonds vol.04 −ジュニアユース、全国大会へ向けた決意─3冠達成へ最後の挑戦

2025-12-04

 

 

 

三菱重工浦和レッズレディース育成組織の活動などをお伝えするFuture Diamonds。

 

第4回は、2025年12月6日(土)から、いわゆるU-15年代の全国大会である「高円宮妃杯 JFA 第30回全日本 U-15 女子サッカー選手権大会」に臨むレッズレディースジュニアユースの記事になります。

 

この「高円宮妃杯」は、中学校部活動チームとU-15女子年代のクラブチームが日本一を決める大会。

 

レッズレディースジュニアユースは、今年2月に就任した西谷冬樹監督のもと、「JFA U15女子サッカーリーグ2025関東1部」、「第33回埼玉県女子サッカーリーグ1部」、そして、この「高円宮妃杯」の優勝を目標にシーズンをスタートさせました。

 

JFA U15女子サッカーリーグ2025関東1部は2節を残して優勝を決め、埼玉県女子サッカーリーグは、全勝優勝しています。

 

そして、目標達成のための最後のタイトルに、チームはどう臨んでいくのか。西谷冬樹監督、ダブルキャプテンの岡本遥花選手、増田彩衣里選手、チームの中心である片岡菜葉選手に、大会に向けての意気込みや想いを聞きました。(取材:12月3日)

 

 

 

西谷冬樹監督─選手たちと共に築いてきたストーリー

 

─まず、全国大会出場が決まったときのお気持ちを教えてください。

選手と共に掲げていた目標なので、まず決まった瞬間、去年決勝で惜しくも逃していると聞いていましたし、優勝、最高位に行ければいいなと思いました。残りの期間でも、さらに強化して、いい状態で望みたいなと考えていました。

 

─大会直前の今はどのような気持ちですか。

チームはすごくいい雰囲気で取り組んでいます。

むしろ、どうなんだろう...。 私の方がもうちょっと細かいところまで細部に渡ってこだわっていっている状況ですかね。本当にこれで大丈夫か、 これで大丈夫かという感じで(笑)。選手たちがものすごくいい雰囲気で今トレーニングしているので、まずはうまく1回戦を自分たちのスタイルで戦って勝てれば、波に乗っていけそうだという感じですね。

 

─選手たちと全国大会の話はよくされているんですか。

やっぱりそこが1つの国内では目標だったので、話はよくしていました。ただ今までのリーグとかと違うところは一発勝負だから、やっぱりその勝負どころとかを見逃さないように練習でも意識してやろうというのは話していました。

いつも高円宮妃杯に向けて想定しながら練習していて、いつも話していました。そこは意識させてきています。

 

─このチームの強さ、良さはどういうところにあると思いますか。

本当にどの選手も、ゴールを奪えるとか、そういう、攻撃的なスタイルでサッカーをしてきたので、特長というとそうしたところになります。

かつ、そのプレースタイルで戦うには、一人ひとりが主体的にプレーしなければいけないので、選手たちはそれを実践してくれているんですが、そこがすごくこのチームの特長になると思います。そして、それが、個性に変わっていく部分もあると思っていて、それぞれの良さが、よいハーモニーを醸し出して攻撃ができてるところがすごく強みかなと。

だから、サッカーの原則があってスタイルがあって、で、その中で選手たちが主体的にプレーして、個と個がいい調和を生んでいるという感じです。個性って時によっては、わがままになったりとか、チームにとって勝手なプレーになったりするケースもありますけど、そうじゃなくてうまく個性をチームに活かせています。

そういうシーンがここ最近本当に攻撃面で多く出てきて、これだよね、サッカーってやっぱり主体的にプレーするものだよねという表現ができてきています。

 

─指導者として選手たちに驚かされていることもありますか。

やっぱり選手が表現してくれると驚かされるのはありますよね。日々本当に成長が見られるし、なんかいい感じなんですよね。指導者っていつもなんかこう教えてなきゃいけないみたいな像があるかもしれないんですけど、そうじゃないよなっていう。

選手たちがそれぞれでこうコミュニケーションを取って目標や目的に向かってやっている、その辺がすごく出てきた、それがいいなと思っています。

 

 

─U-15リーグ優勝、埼玉県女子リーグ優勝と成果を出していますが、その要因はどんなところにあると考えていますか。

競技スポーツで、勝利を目指す、その中で色々教育していくことが大切だと思うんです。

常にやっぱり勝ちにこだわってプレーする。そのために、その準備をする。そしてその場所は練習、常に練習です。

だから、たまに選手たちに言うんですが、試合で100%出すんだったら練習で120%出そう、と。で、練習でも同じようにちゃんとゴール、このゴールというのは、得点という意味ではなくて、しっかりと設定した目標というゴールに向かっていけるようにしようと。そのための勝つメニューを練習では行っています。

常に勝利にこだわった中で、プレーを磨いてるからこそ、勝負時とか、勝負どころの、そういうゲームが懸かったところでも力を発揮していけるんだと思っていて、選手たちにも伝えています。

 

─埼玉県女子リーグでは社会人や大学生相手に優勝を果たしました。

ありがとうございます。しかも最終戦は1失点しましたが、それまでは無失点で、全勝していました。最終戦はさすが大学生で1点は取られたけれど、でも、4点取って勝ちました。それも意図した形でしたし、とてもよいパフォーマンスでした。

そういう意味では、高円宮妃杯を前に、とてもよい状態だと思います。勝たなければいけない状況でしっかりと勝てたので。

そうした状況であっても、細かい部分、あと何個かのものを突き詰めないといけない、という気になるところはあるので、それを選手と共有して、よい形で大会に入っていきたいと考えています。

 

─3冠という目標設定について教えてください。

最初、私の方から伝えたのはU-15リーグと高円宮妃杯の2つだったんです。埼玉県リーグは、どちらかというと出場機会の少ない選手たちの実戦の場という大会という設定だったので。でも、U-13リーグもできて、出場機会の少ない選手たちのプレーの場もできた、というときに、大人から同世代まで一緒に戦えるよい大会だけど、強化という側面を考えたときには、もう一つ上の関東のカテゴリーに行きたい、というのはあったんです。

それと、選手たち自身が、こちらは2つタイトルを獲ろうと提示したときに、いや3つです、と言ってきたんです(笑)。県リーグも獲りたいと。

じゃあ、そういう思いがあるなら、獲ろうということで3つのタイトル獲得を目標にしました。

 

─全国大会ではどのような戦いをしていきたいですか。

まず自分たちのスタイルを大事にした上で勝つと。それとやっぱり目標は優勝です。それも本当にレッズレディースの育成の良さを全面に出して優勝したい。これに尽きると思います。

今までやってきたすべてを、この大会に注ぎ込んで、さらなる成長ができるように促していきたいなと考えています。

─ご家族やファン・サポーターのみなさんも応援してくださると思います。どのようなところを見てもらいたいですか。

すごく細かい話もあるんですが、さきほどお伝えしたようなストーリーがあって、今季は目標をつくりました。その中で、選手たちはまずサッカーの原則を理解して、自分たちの攻撃的な思考のサッカーをやれるようになり、で、海外遠征で、世界に挑みました。やれるところもあったけど、やっぱり球際のところでは、世界は強い、という世界基準を思い知らされて、そこから9月以降、そのスタンダードを日本で変えていこうということで、体幹やコーディネーショントレーニングとかにも取り組みました。

その結果としてのU15リーグ関東の優勝、埼玉県リーグの優勝というところで、あともう一つ、本当に最後の大きな、15歳以下の日本一を決める全国大会があるので、それを経験して、一番上にたどり着きたいと考えています。

その勝利を届けるところをぜひ、みなさんには見ていただきたいなと考えています。

 

岡本遥花キャプテン

─全国大会を前に、今どんな気持ちですか。

すごくワクワクしていて、西谷監督が就任し、チーム全体が大きく変わったんですけど、この舞台を目標に1年間頑張ってきたので、練習の中でやってきたことを試合で出して、見ている人たちがワクワクするような試合ができたらいいなって思います。

 

─岡本選手自身のプレーの特徴はどんなところですか。

対人のところは、足の速さを活かして背後でも前に行ったボールでもしっかりカバーしたりチャレンジして相手にプレーさせないように前に立つところです。

 

─チームとしては全国大会でどんな戦いを見せたいですか。

前からプレスするところとか練習の中でたくさんやってきたことをしっかり全員で出して、どんな状況でもバラバラにならないでチーム一丸で優勝を目指していきたいです。

勝って全員で笑顔で終わりたいなって思ってます。

 

─キャプテンとして見て、このチームの強さはどんなところだと思いますか?

学年関係なく全員でコミュニケーションを取ったりプレーの中でも言い合ったりできるので、そういうところがいいなと思っています。

 

 

─西谷監督が指導するようになって印象に残っていることや大事にしていることはありますか。

タニさん(西谷監督)自体が練習の中で強い言葉をかけてくれて、それをずっと続けてくれたおかげで、チームもしっかり一人ひとりが行動したり、崩れかけたときもあったんですけど、バラバラにならないでまとまることができたので感謝しています。

 

─ファン、サポーターの方々、ご家族に向けてメッセージをお願いします。

やっぱりたくさんの人たちが応援してくれている分、結果でしっかり応えていきたいですし、みんなで最後笑って終わりたいです。

 

増田彩衣里キャプテン

─全国大会を前にして今どんな気持ちですか。

1位を取って優勝して、去年の決勝で敗れた悔しさを晴らしたいと思います。

 

─全国大会ではどんなところを出していきたいですか。

守備のところでたくさんチャレンジしたり、守備の連動性とか前からプレッシャーを掛けるところとかを意識したりしたいです。あと中盤から自分たちがボールの主導権を持って試合を支配できるようにしたいです。

 

─増田選手自身のプレーの特長を教えてください。

自分は突破からシュートとか、突破からクロスとかカットインからのクロスとか、そういう1対1のとか個の強さを活かしていって。自分の特徴です、それで。

 

─全国大会で自身やチームのどういうところを見て欲しいですか。

やっぱり大量得点して相手を圧倒するところとか、自分の場合は会場を沸かせるような相手を上回るプレーを見てほしいです。

 

─キャプテンとして、全国大会に向けて気をつけていることや、チームでやっていきたいことはありますか。

やっぱり自分たちは今までも忘れ物をしてしまったりとか、隙を作ってるところがあったので、日ごろの生活から隙を作らずにみんなで協力してコーチングし合えるようなチームになって、全国大会を戦っていきたいです。

 

─最後に、ファン・サポーターの人たちをはじめとする応援してくださるみなさんに意気込みをお願いします。


応援してくださるみなさんは太鼓を叩いてくれたり、声を出して応援してくれたり、遠いところでも来てくれたりするので、自分たちがそれに応えられるような試合やプレーをしていきたいと思っています。

 

片岡菜葉選手

─全国大会に向けて今どんな気持ちですか。

今まではユースチームで練習をしていた時間もあったので、ジュニアユースでの練習時間は少なくなっていたんですが、その中でもみんなと練習したことを発揮できるように頑張りたいと思っています。

 

─片岡選手自身のプレーの特長を教えてください。

味方を活かすスルーパスとか、自分でのドリブルで打開してくところです。

 

─攻撃の部分が武器で見てもらいたいという感じでしょうか。

はい。加えて守備でもプレスバックしてDFと一緒に挟んで奪ったり、1対1のところでは身体も強くなってきているので、そういった部分も特長だと考えています。

 

─優勝するために1番大事なことは何だと思いますか。

チームとして団結してプレーをするところやプレーを合わせるところ、あとみんなで声をかけあったりして、個人の技術を活かしながらも、味方と連携して崩したりしていくところが必要になると思います。

─西谷監督に指導されて、印象に残っていることやチームとして大事にしていることはありますか。

常にゴールに向かってプレーするように伝えてもらったり、やっぱりチームのためにハードワークしたりというところです。

 

─ファン・サポーターをはじめ、サポートしてくださる方にメッセージをお願いします。

一生懸命優勝を目指して頑張ります。自分たちのプレーを見せられるように全力を尽くしますので応援よろしくお願いします。

 

 

 

Additional Notes

 

三菱重工浦和レッズレディースジュニアユースの1回戦は、12月6日(土)Fragrant熊本との対戦です。磐田スポーツ交流の里ゆめりあ球技場(多目的G)にて13:30キックオフ予定です。

対戦表などはこちら▶https://www.jfa.jp/match/joshi_youth_u15_2025/schedule_result/ 

 

30回を迎える高円宮妃杯の中で、歴代最多優勝チームは、優勝7回の三菱重工浦和レッズレディースジュニアユースになります。

 

昨年準優勝だったチームは、今大会を優勝すると6年ぶり8回目の優勝になります。また同チームの2008年から2012年までの5大会連続優勝は、大会記録になります。

 

大会の詳細はこちら▶https://www.jfa.jp/match/joshi_youth_u15_2025/ 

 

ぜひ、ジュニアユースの戦いにご注目ください。

 

 

(文・写真:URL:OMA)

 

 

 

この原稿は、レッズレディースパートナーであるStoryHub社のプロダクトを活用し、人とAIが共創して作成させていただいております。
 
StoryHubについてはこちら▶https://storyhub.jp/