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2025/26 SOMPO WEリーグ 第14節【MATCH PARTNER 三菱重工】 vs アルビレックス新潟レディース試合後監督コメント

2025-12-20

【堀孝史監督】
「今日の試合でいったん中断ということで、今年最後のゲームをみんなでしっかり締めようという形でした。

 

選手たちは本当によく走ってくれたと思いますし、内容的にもいいゲームだったと思っています。

 

この試合に向けて3週間準備してきて、いろいろなプランを立てた中でトレーニングもやってくれましたし、準備したものをしっかり出してくれたと思います。勝利して、選手たちが報われたことを非常にうれしく思っています。

 

これで一回休んでしっかりリフレッシュして、リーグ再開に向けて身体と心を休めた後、また次に向かって選手たちとやっていきたいと思います」

 

(この3週間で、特に取り組んでこられたのはどういうことでしょうか)


「今までやってきたことを再確認してそれを徹底することがひとつ。

 

あとは課題になっていた部分や新たな試み、それを今日のゲームで出すか出さないか、という話も選手にしながらやってきました。それは今後に向けて、ということも含めています。

 

それと3週間空いたので、身体の部分を鍛える意味でハードにやった部分もありました。

 

1年間の疲労があった中でそういうトレーニングをしてくれた、それを頭も疲れている中でやってくれた、という部分もあります。基本は、今までやってきたことの徹底です」

 

 

(1失点は選手交代の後でしたが、選手交代後にさらに盛り返すために、今後の中断期間でどのようなことに取り組んでいきたいですか)


「交代したからやられたかどうかは分からないですし、交代した選手のせいにするわけでもありません。

 

当然、交代で入った選手たちにはやらなければいけないことがありますし、逆に元々出ていた選手がその選手たちをどうやって取り込んでいくか、それは私自身も含めてやっていかなければいけません。

 

ただ、どう感じるのかは分からないですけど、交代した後にもう一回という意味で、僕は力が落ちたとは思っていません。

 

逆に上がった部分もたくさんあったと思うので、1試合の中での変化などにアジャストできるよう、選手個々もそうですし、チームとしてもやっていきたいです。

 

今日のゲームに関しては、前後半を考えた中で、いいコントロールをしてくれたと思います」

 

(3-0でリードしている中での3枚代えには、どのような狙いやチャレンジがあったのでしょうか)


「出ていた選手の疲れもありますし、新たに入ることでパワーを入れていってほしいところもありました。

 

今後、リーグはあと8試合ありますけど、その中でもいろいろなことが起こると思うので、戦術的な部分や、選手の怪我、警告の累積なども起こってくる中で、いろいろなものを持っておかなければいけないということでの交代でもありました。いろいろな意味があります」

 

(2トップというよりも、島田芽依選手が1.5列目に入りながら、流れによっては2トップになるようなところもありました。あの臨機応変さはどういうところから来ているのでしょうか)


「それぞれの選手の特長、いい部分については常々言っていますけど、自分たちの基本的なやり方の大枠は僕らスタッフのほうでみんなと共有しています。

 

その中でポジションによって、最初は加藤(千佳)が出ていましたけど、そこから島田に変わったときは、僕ら以上に選手がそれぞれの選手の良さ、ウィークを分かっているので、それを出し合ったりカバーし合ったり、という部分だと思います。

 

当然、入ったらどうなるかな、というイメージは持ちますけど、そこで何かを強く伝えるより、選手たちがコミュニケーションを取った中、お互いを知り合った中でのプレーが出たと思います」

 

(FIFAから女子クラブワールドカップの構想が発表されました。2028年1月の大会で、おそらく今シーズンのWEリーグを勝たないとアジアや世界に行けないのではないか、と推測します。そこへの思いをお聞かせください)


「それがあるにしろないにしろ、選手たちは毎試合勝ちを欲していますし、いい試合をしたい、その取り組みは変わりません。ただ、アジア、世界というものについては、クラブもそういう方向性を打ち出しています。

 

僕は昨シーズンの途中から監督をやらせていただいていますけど、そのときからクラブとしての構想は変わっていません。

 

僕がやらせていただいたときから、それに対してどうやっていこうか、それは戦術的なものもそうですし、選手個々の強化の仕方もそうです。

 

世界のサッカー、男子のサッカーも見たりしながら、今後何が必要なのか、今何が必要なのか、ということを考えた中での自分たちのやり方というものがあります。

 

その質を上げるということもそうですし、それを続けていけるのか、というところが大事です。結果が出ていないとか何かで変わるのではなく、それをできるよう、現場もそうですし、クラブとしてもどうやってそれを進み続けるのかが大事なのかなと思います」

 

(タンチュリエ ローリー選手が初ゴールを決めました。彼女の最近の成長曲線についてはどのようにご覧になっていますか)


「ローリーがチームに加わって最初に試合に出たのは、味の素フィールド西が丘の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦だったと思います。

 

そのときの印象もすごく良かったです。

 

ただ、海外から来て初めての日本での生活や、日本の気候や文化などいろいろある中で、一時期はいろいろな面で少し疲れたり、軽い怪我をしたりして、コンディションを落としているようなところもありました。

 

でも、ここに来てコンディションも上がってきましたし、そうすると選手のメンタリティーも充実してきている、そういう雰囲気は普段のトレーニングでも感じていました。

 

わりと試合に出る機会があった選手ですけど、なかなか数字としての結果が出ていなかったところで、今日それを出してくれたのは、我々サイドとしてもうれしいですし、チームとしてもプラスになります。

 

そういったところがあるのは他の選手も感じていましたし、ローリーはチームに対するプレーの貢献度が高い中でも少し数字が伴っていないと選手たちも感じていた中で、今日は得点したときにみんなが喜んでいるとか、そういうチームの関係性も素晴らしいと自分は思います。

 

その意味で、今年最後のゲームでそれが出せたのは良かったと思いますし、自分自身もうれしいです」

 

(この後中断期間を挟みますが、ここまでやってきての手応えと、この後に取り組みたいことについてはいかがでしょうか)


「自分たちの全体像、やろうとしていることの共有は進んでいると思っています。

 

それを、攻撃であればどうやってゴールにつなげるのか、守備であれば絶対に失点しない、ボールを奪うというところ、そういう具体的なところの質を上げていくことが大事だと思います。

 

手応えと言うよりも、常に今後に向けて何をやっていくか、ということを考えています。

 

中断のところでは、これまで試合に多く出ていた選手には疲労の蓄積もあるでしょうし、メンタルの疲れもあると思うので、まずはしっかりと休んでもらってリフレッシュしてもらって、始まるときにまた元気に、三菱重工浦和レッズレディースの選手らしく、明るく笑顔で来てくれたら、またいい雰囲気でトレーニングを再開していけると思います」