Player’s Column 伊藤美紀、試合に出続けたフットボーラーとしての矜持
2026-02-23

これまでを支えてくれた家族を代表して、父がプレゼンターとして現れ、花束を受け取る。
会場は大きな拍手に包まれ、試合前とは言え、伊藤美紀は思わずこぼれる涙を止めることができなかった。
2025/26 SOMPO WEリーグ 第16節 AC長野パルセイロ・レディース戦。
選手入場後、前節の出場で国内トップリーグ200試合出場を達成した伊藤のセレモニーのシーンだった。
「ほんとに200試合、すごくうれしいんですけど、ここまで来るのに自分的には、いろいろ苦しい思いをしながら試合に出るために、チームの勝利のためにというのを高校卒業からやり続けてきました。けがをした時期もあったりとかして、一番はほんとに家族に支えられたなというのがあって、ちょっと涙は出てしまったんですけど」
試合後、伊藤は涙について問われると、そう振り返った。

家族とたくさんの人々への感謝
1995年生まれ、青森県出身。身長150cmと小柄ながら、常盤木学園高校卒業後、強豪であるINAC神戸レオネッサに加入した伊藤は、サッカー選手としての道を本格的に歩み始めた。
そして、気づけばトップリーグでのプレーは12シーズンを数える。
「家族だけじゃなくて、ほんとにたくさんの方々に出会って、いろんなことを支えられて、教えてもらって、ここまで来られたので、とても感謝しています。まだまだ成長する姿を見せていきたいなと、あらためて思いました。今日はそれがピッチでも出せたんじゃないかなと思います」
伊藤は、AC長野戦を感謝と共に振り返った。

WEリーグ全試合出場の意味
そして、特筆すべきことがもう一つある。WEリーグは、今節でリーグ通算100試合となったが、伊藤は1試合も欠かすことなく、全試合に出場してきたのだ。チームが変わり、監督が替わっても、常にリーグ戦のピッチに立ち、この日、WEリーグ通算100試合の記録も達成した。
「まずはほんとにけがをしない体づくりを心がけてきました。チームが変わったりとか、監督が替わったりとか、選手をやっているといろんなことがあると思うんですけど、私の中ではどんな状況になっても、ピッチに立ち続けることがすごく大事だなと思っています」
彼女にとって、試合に出続けることは単なる記録ではなく、プロとしての責任であり、誇りなのだろう。
伊藤というフットボーラーの姿

そして、伊藤は言う。
「監督のやりたいサッカーをしっかりとピッチで表現する、それをチームの勝利につなげることをすごく意識してやり続けてきました。それは私のプレースタイルというか、1人のサッカー選手としてのスタイルなので、そこは今後も貫いていこうと思います。それがしっかりとチームの勝利につながることが大事だと思っているので、もっともっと磨きをかけていきたいなと思います」
どんな状況でも求められる役割を理解し、それを表現する。
その姿勢こそが、伊藤美紀というプロフットボーラーの姿なのだ。
チームメイトも「もらい涙」

試合前のセレモニーで涙を流した伊藤の姿に、実はチームメイトたちもグッときていたという。
「みんな、後ろの人たちも結構もらい涙をしてたみたいで。そういう作戦でもありました 笑」
茶目っ気たっぷりの言葉だが、そこには仲間への感謝とチームへの深い愛情が感じられた。
そんな背番号5の小さな巨人は、今後、どんなサッカー人生の歩みを見せてくれるのだろう。
続きの100試合も期待しています、そう取材者から告げられた伊藤は、彼女らしく笑顔でこう答えた。
「はい、頑張ります!」
(文・写真/OMA)


※この原稿は、レッズレディースパートナーであるStoryHub社のプロダクトを活用し、人とAIが共創して作成させていただいております。
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